佐野宏太のV弾で札幌大谷が上位トーナメント進出に大きく前進

35番佐野宏太(写真=森田将義)

 「第18回金沢ユースサッカー大会2020 supported by Athle」が8月5日に石川県内の各会場で開幕。グループCの一条札幌大谷の一戦は、2-0で札幌大谷が勝利した。

 「今年は全国大会への出場が目標ではなく、全国のベスト8以上になるのが目標」と話すのは札幌大谷の攻撃の要であるスピードスターの35番佐野宏太だ。奈良の一条と対戦したこの日は、DFラインと28番樋口翔大を中心にボールを動かし、サイドアタックを狙う相手の攻撃に手を焼いた。「相手がサイドで起点を作ろうとしていたのでサイドでボールを奪おうとしていたけど、うまくハマらなかった」(佐野)ため、前半半ばのクリーニングで選手同士が話し合い、守備の仕方を修正。サイドの動きをケアしつつ、ボールの出どころである一条の3バックへのプレスを徹底した。

 修正によって守備が機能し始めたのと同時に攻撃も躍動し始めた。前半26分には26番鈴木浩太から左前方にパスを配球。ボールを受けた65番青山稜から、佐野に下げてゴール前に入れたボールはオフサイドとなったが、この攻撃を機に今年の武器である佐野と5番秋山千颯によるサイド攻撃が勢いに乗り始める。後半に入ってからは、「今日の1試合目はまったく走れなかったので、2試合目はもっと頑張ろうと思っていた。特に後半は周りの足が止まってくるので、ボランチでセカンドボールを拾おうと考えていた」4番岡本大地が中盤のフィルター役として機能。奪ってからはサイドに展開し、チャンスを作った。

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