13日、C1ブロック1回戦都立蔵前工都立日本橋の一戦が私学事業団新小岩グラウンドで行われ、正則学園が待ち構える2回戦への挑戦権を賭けたこの対戦は終盤まで目が離せない“乱打戦”となった。

 4-4-2の布陣で戦う都立蔵前工がやや主導権を握る形で始まったこの試合。最初のチャンスは10分、ゴール前でパスを繋ぐと最後は君和田裕也が右足で狙うがこれは枠を捕えられず。さらにCB新井田竜次の果敢な攻撃参加からゴール前絶好の位置でFKを獲得。再び君和田が直接狙うがこのシュートもゴールには結びつかなかった。

 攻勢を強めた都立蔵前工。パスを繋ぎゴールに迫るものの、ラストパスの部分で課題が残った。出し手と受け手のタイミングが合わず、オフサイドとなる場面が目立つ。そのわずかなずれを解消することがゴールへ繋がると予感させた。

 対するは3バックを敷く都立日本橋。序盤のピンチには右サイド西澤敏希、左サイド久保田光が下がり目のポジションに位置し、5バックのような形で都立蔵前工の攻撃を凌いだ。攻撃に関してはワントップ長谷川泰臣の下に白石颯太、水口涼の2人が2シャドーのポジションに入りゴールを狙う。しかし、押し込まれる展開の中、ワントップ長谷川が孤立する状況で攻め手欠いたまま試合が進んだ。

 そんな中ゴールが生まれたのは前半22分、攻める都立蔵前工は右サイド小野剛瑠が縦にドリブル突破。深くえぐった位置からクロスを送ると、都立日本橋DFに当たりコースが変わったボールはそのままゴールに吸い込まれ、これが待望の先制点。運も味方に付けた都立蔵前工がリードを奪った。

 さらに追加点を狙う都立蔵前工は25分、右SB竹本大貴のアーリークロスからスペースに抜け出した松井泰雅が迎えたGKとの1対1の場面を冷静に沈めて2点目。さらに33分には、スルーパスに反応したFW佐藤直人が華麗なループシュートでネットを揺らし3対0と着実にリードを広げていく。

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