神戸弘陵vs興國、選手権出場校対決はスコアレスドロー

 11月23日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2019 関西第16節がJ-GREEN堺で行われ、選手権兵庫県大会で優勝した神戸弘陵と大阪府大会で優勝した興國のチャンピオン同士の一戦は両者譲らずスコアレスドローとなった。

「主力が怪我を持ちながら選手権で頑張ってくれたので、トレーニングで頑張っている選手達を出して経験を積ませたかった」(神戸弘陵・谷純一監督)と神戸弘陵が選手権決勝からスタメンを5人変更。「選手権全国大会では48時間で2試合ある。初戦勝ったとしてもローテーションが必要になってくる」(興國・内野智章監督)とこちらもスタメンを4人変更。両チームにとって、選手権全国大会までの限られた残り期間で選手層上積みの機会としての意味合いが強い試合となった。

試合は、メンバーが変わってもいつも通り丁寧にショートパス主体で組み立てる興國に対し神戸弘陵は前線から積極的にプレスをかけて圧力をかける。20分頃から興國は神戸弘陵のハイプレスを剥がし9番FW杉浦力斗と10番MF樺山諒乃介が中心となり攻め込む。対する神戸弘陵も9番FW松野隼輝が前線でボールを収め、18番MF田中祉同の力強い推進力で対抗する。しかしどちらも守備の意識が高く切り替えも早い為、両者相手を崩せず0-0で前半を折り返す。

プリンスリーグ関西で残留が確定している興國はハーフタイムに主力4人を下げ思い切って新しい選手を投入する。その中でも「背番号通り興國のチャビです。来年は彼が中心になってもらわないと」と内野監督も期待を寄せる6番MF濱崎匠海が抜群のボールコントロールで試合を組み立てる。選手の配置も変えながら次第に神戸弘陵の守備にズレを生じさせ崩していくも、肝心のフィニッシュの場面で精度が低く得点には結びつかない。興國は86分にもゴール正面やや右よりの絶好の位置でFKのチャンスを得るも直接狙ったシュートは枠外に惜しくも外れる。興國がチャンスを活かせずに時間が経過していくと、ここから神戸弘陵が勝利への気持ちを前面に出し興國を押し込み、試合終了間際に立て続けに決定機を作る。しかしそこは興國の守護神GK1番田川知樹がことごとく立ちはだかりゴールを死守。結局0-0のスコアレスのまま試合は終了した。

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▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2019 プリンスリーグ関西
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