今年度浦和西を悩ませてきたディフェンス問題だが、解決に向かってきているのかもしれない。そのひとつのキーになってきそうなのが塚原育汰、矢部竜麻のダブルボランチの存在だ。

2回戦の相手は技術の高い埼玉平成。「中央で相手の7番(佐藤)や8番(小宮山蓮)、14番(斎藤)になるべく触らせたくなかった」(市原監督)というこの日は細かいミスこそあれ、2人で危険な中のエリアを消し、80分間にわたってそれをほぼ完遂。失点0に貢献した。

今夏までBチームでプレーしていた矢部は指揮官曰く「この夏でグンと伸びて」トップチーム入り。「特に何かができるようになったわけじゃないんですけど、細かいところの質が少しずつ上がっている感じ」と自らの成長を語る。塚原と矢部は1年生の頃はずっと一緒にやっていた仲。リーグ戦で再びコンビを組むとすぐにお互いに感じ合うものがあったという。「久しぶりにやってその初戦で「僕たちいいな」みたいな感じになった。やりやすいです」と塚原。次戦は2回戦で春日部東を相手に5ー0と高い攻撃力を見せた武南との対戦だ。最終ラインはもちろん、中盤でいかに相手の攻撃を摘み取ることができるかも大きなポイントとなる。

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