開志学園JSCの宮本文博監督(写真=会田健司)

 序盤に3点を取ったところまでは評価しながら、そこからの試合運びについては改善しなければいけないと話した。

 今年は3年生が人数も多く、試合中も選手たちの仲の良さが感じられるチームだが、指揮官は「彼らが最後にまとまってチームを引っ張ってくれていますので、夏からここまでは順調に来ていて、それがチームの雰囲気に繋がっているのかなと思います」と3年生の存在の大きさを表現。

 それでもその仲の良さが「みんな仲が良くて明るいチームなだけに、欠点で一線を越えてしまうところがあった」と悪い方に出てしまった事もあった。それでも「自分たちで話し合いながら(一線を)越えないように出来るようになってきました」と3年目の夏を終え、最後の選手権に向かう中で成長する3年生たちの姿を喜ぶ指揮官。

 「ほとんどの子が親御さんの元を離れて来ているので、サッカーでは上手くいかないことを自分たちで解決できるようになる。親御さんがいない中で学校生活もみんなでやっていくことで、サッカーと人生が結びつく。そういうところがこの学校の魅力で、その分子供たちの苦労があって、それを乗り越える事で成長できる」

 苦難を乗り越えることで力がつく。その成長できる環境があると語った宮本監督。「上手く噛み合えば上位も狙える」と手応えもある中で、リーグ戦ではプリンス昇格を逃し、インターハイ予選でも4回戦で敗退。選手たちもその悔しさをバネにして、成長した力をこの選手権で発揮するつもりだ。

(文・写真=会田健司)