左から、古谷柊介、平野伶、オウイエ・ウィリアム、吉田眞翔(写真=多田哲平)

 日体大柏は5月8日、令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選の準決勝で暁星国際を3-1で下し、決勝進出を果たした。また同時に、2年連続で関東大会本選への出場権も獲得した。

【マッチレポート】暁星国際 vs 日体大柏

 準決勝ではまず、暁星国際のスピード溢れる強力アタッカー陣を抑え込んだ守備陣の奮闘が光った。

 日体大柏の根引謙介監督は振り返る。

 「暁星さんの前線3枚は能力が高かったので、カウンターを含めてそのストロングを出させないように対応しました。何度かサイドを破られる場面もありましたけど、最終的に中でブロックしてはね返せた。上手く相手の長所を消せていたと思います。準備期間が短かったので、合わせる時間はなかったですけど、選手たちが実際にピッチでやっているなかでアジャストしていってくれました」

 そして、そうした守備とともに目を引いたのが、ボールを奪ってからのダイナミックな攻撃だった。

 この日、日体大柏は中盤がフラットの4-4-2システムで臨み、右サイドハーフにはMF11吉田眞翔(3年)、左サイドハーフにFW10古谷柊介(3年)、2トップにFW9平野伶(3年)とFW15オウイエ・ウィリアム(3年)が並んだ。

 この4人が織りなす攻撃はパワフルで豪快。サイドハーフのふたりは、縦への素早いスルーパスやサイドチェンジなどの長距離パスを主体にDF陣を揺さぶりつつ、前方にスペースが生まれれば、それぞれが鋭いドリブルを繰り出してくる。さらに2トップでは、平野が鋭い抜け出しを見せ、オウイエはしなやかなポストワークで前線の基点となる。

 11分の先制点につながったPKは、ペナルティエリア深くに進入した10がファウルを誘って得たもの。48分の2点目は右サイドからのパスを敵陣中央で受けた11の鮮やかなミドルシュート、79分の3点目は右サイドを抜け出した古谷の痛烈なシュートがゴール左隅に突き刺さったものだった。

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▽令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選
令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選