矢板中央イレブン(写真=矢島公彦)

■矢板中央vs富山一
 矢板中央は2年連続4度目、富山第一は7年ぶり4度目のベスト4入りを懸け、準々決勝に挑む。互いにスタイルが近く、堅守速攻が持ち味。今大会の勝ち上がりを見ても、矢板中央は2試合連続でスコアレスのPK勝利、富山一は1点差の接戦を制してきた。

 4-4-2を基本布陣とする矢板中央はGK藤井陽登(2年)とCB新倉礼偉(3年)を軸に守備ブロックを形成し、押し込まれればペナルティエリア内に9人が帰陣して守ることも辞さない。3回戦の東福岡戦(0-0、3PK1)では17本のシュートを放たれながら、身体を張った守備で無失点。最後はPKストッパー・藤井が試合連続で相手のキックを阻止して勝利を手にした。粘り強く守りながら、セットプレーやカウンターからゴールを奪って勝利の可能性を高めたい。

 一方の富山一は5-3-2を採用し、基本に忠実な守りが生命線。CB孝井捺希(3年)を中心にスライドやチャレンジ&カバーで相手に良い状態でボールを持たせず、簡単に危険な場面に入れさせない。また、攻撃時は両サイドSBを高い位置に上げ、積極的に得点を奪いにいく。セットプレーもチームの得点源でバリエーションは豊富。3回戦の神村学園戦(1-0)では富田脩平(3年)の右CKからMF福岡輝(3年)が決勝点を挙げた。

 互いに堅守が持ち味なだけに1点差の勝負になる可能性は高い。攻撃陣の出来が勝負を分ける分水嶺になりそうだ。

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第99回全国高校サッカー選手権