青森山田イレブン(写真=小室功)

■堀越vs青森山田)
 直近5年で2度の優勝を含む4度のベスト4入りを果たしている優勝候補・青森山田に対し、29年ぶりの出場で快進撃を続ける堀越が挑む構図となる。

 青森山田は攻撃陣が好調で2試合で6得点。とりわけ、相手の脅威になっているのが伝統のセットプレーだ。3回戦の帝京大可児戦(4-2)は1点を先行されたが、得意のロングスローを起点に3得点を奪った。右SB内田陽介(3年)のボールはゴール前まで届く飛距離を誇り、サイドラインにボールを出せば全てFKと同じようなセットプレーを繰り出せる。攻撃の核となる松木玖生(2年)と安斎颯馬(3年)の2シャドーも好調を維持しており、守備の絶対軸・藤原優大(3年)もエアバトルで圧倒的な強さを見せている。不用意な失点が目立った3回戦の課題を修正すれば、3年連続の4強入りにより近付くはずだ。

 対する堀越は最終ラインからボールを丁寧に繋ぐスタイルで勝ち上がってきた。チームの核はボランチの日野翔太(3年)。3-4-2-1のボランチで攻守の繋ぎ役を担いながら、隙あらば前線に顔を出してゴールを狙う。彼を中心に相手のプレッシャーに耐えながら、パスを回せるかがポイントになる。また、守備に回る時間が増えることを考えれば、最終ラインの井上太聖(3年)もチームに欠かせない。レギュラーの中では唯一の180cmオーバーの選手で空中戦に強い。「藤原優大選手とマッチアップしたい」と本人が話していた通り、藤原などと対等に渡り合えれば、勝利の可能性を高めることができるはずだ。

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▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権