1日、T3リーグBブロック第7節、早稲田実業対都立東大和南の一戦が、早稲田実業高等学校グラウンドで行われた。天候は雨、人工芝のピッチ上にいくつも出来上がった水溜りが象徴するように、選手にとって非常に難しいピッチコンディションの中キックオフの笛が吹かれる。今節の注目はやはり選手権2次予選に向けてのチーム状態。今月14、15日に初戦を控える両チームはどんなサッカーを展開するのか。

 T3リーグでは6試合を終え、4勝1敗1分けと好成績を収めている早稲田実業。選手権初戦ではT2リーグに所属する東京実業との対戦が決まっている。この試合、4-4-2の布陣を敷いた立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けると開始3分、左サイドに開いたFW10番・直江健太郎からのスルーパスに抜け出した6番・金田佑耶がPA内に侵入し、鋭い切り返しからあっさりと先制点。開始早々のゴールで早稲田実業が試合を優位に進める。

 そんな早稲田実業の攻撃の中心は直江。チームの明確なターゲットとして最前線に君臨し、先制点を演出したエースストライカーは紛れもなくこの試合の主役となった。

 1対0で迎えた18分、早稲田実業はピッチ中央付近で得たFKがゴールに結び付く。 FKのボール、直江がトラップから反転して左足を振り抜くとこのシュートがチームに追加点をもたらす。さらに24分にも左サイドを華麗な個人技で突破し、チーム3点目をお膳立て。26分には右サイドからの鋭いクロスで11番・藤沢和也のゴールをアシストするなどゴールに直結するプレーで強烈な存在感を放つ。

 そして極めつけは38分、バックラインからのロングボール一本で都立東大和南DFの裏をとった直江はGKも交わして冷静にゴールに流し込む。このゴールで早稲田実業はリードを5点に広げ、前半のうちに勝利を手中に収めた。

【次のページ】 第7節 早稲田実業 vs 都立東大和南(2)