SC相模原ユースvs鹿島学園の決勝戦が茨城県神栖市波崎の梅はらサッカーグランドで行われた。1日目の予選リーグでも顔を合わせた両チームの対戦は5-0で鹿島学園に軍配が上がったが、リベンジに燃えるSC相模原ユースがどのような戦い方を見せるのか。

 スタートのフォーメーションは互いに中盤をボックス型にした4-4-2で挑む。試合は今大会圧倒的な強さを見せるか鹿島学園が7割がたボール保持しゲームは進む。1分にファーストシュートを放つと4分にもセカンドボールを巧みなトラッップで相手を抜き去った右MF53番が数的有利を作り並走するFW38番に丁寧なパスを送る。しかしファーストタッチが流れてしまいシュートコースを作れず先制点とはならない。12分にはDFの裏でボールを受けたFW44番がニアサイドに強烈なシュートで突き刺しスコアを1-0にする。

 再開後も鹿島学園の時間が続くが25分以降はSC相模原ユースも低い位置でブロックを作る守備からの早いカウンターで徐々にゴールへと近づく。以前ボール保持率は鹿島学園だが攻撃が単調になり、なかなかバイタルエリア以降に侵入が難しくなる。前半は1-0で折り返し勝負は後半へ。

 後半のファーストシュートも鹿島学園がCKから10番が頭に合わせるがヒットせず。しかしSC相模原ユースもCKからチャンスを生かす。10分に左からのCKを7番が右足で放り込むとFW20番が相手に競り勝ち豪快にヘディングを叩きこみ同点弾。流れがSC相模原ユースに傾くかと思われたが、今度は鹿島学園が左サイドから距離があるFKから質の高いボールが入ると後半から入ったFW42番がドンピシャでヘディングシュート。入ったかと思われたがGKがファインセーブではじき返すが、57番が滑りながら押し込んで鹿島学園がリードする。15分以降は連日の試合で疲れが見える両チームの試合展開はオープンな展開に。SC相模原ユースの個人技のある1,5列目の10番と高さと強さで相手DFに勝るFW20番を中心にカウンターが威力を発揮し始める。交代カードを使い流れを引き戻そうとする鹿島学園だがSC相模原ユースの勢いに押せれると25分にDFラインのミスからボールを奪われセンタリングを上げられると中央で待つFW20番にこの日2点目を決められゲームは振出しに戻る。残り10分、リスクをかけて攻めた両チームだが決勝点は生まれず勝負はPK戦に突入する。

 一人目を失敗したSC相模原ユースだが二人目以降を成功させ、二人目と四人目を失敗した鹿島学園。4-2でSC相模原ユースが第1回に続く連覇でチャンピオンに輝いた。試合後稲葉コーチは「予選で対戦させていただいたときに0-5という結果にチーム力にかなり差があると感じましたが決勝で再戦となったときに選手たちのモチベーションは高く、リベンジに燃えてました。今日は不在でしたが山口監督にも発破をかけられてたので結果には満足してます」とコメントした。

(文・写真 佐々木竜太)