6月3日、生憎の雨模様であったが、なんとかキックオフの18時までには雨は止んでいた。シンプルにダッシュを切り返しながら雰囲気を盛り上げるT1リーグ5位駒沢大学高等学校のアップに対し、ポゼッションゲームで自分たちのやりたいことを細々と確認するT1リーグ10位多摩大目黒は目一杯アップの時間を使う。T1リーグ5位の駒沢大学高等学校と10位の多摩大目黒の戦い。

 両者応援団を引き連れ、気合の入った円陣でこの一戦に対する意思を確認する。両者気合十分で開始されたゲームは早々、選手が接触プレーで交錯し、勝利への気持ちを前面に押し出していく。

 4-4-2気味にFW矢崎一輝とFW佐藤瑛磨の足の速さを活かした駒沢大学高等学校の攻撃に対し、小粒な選手を揃える多摩大目黒はアップでも確認していたようにボールを持っていこうとする。そんな多摩大目黒の想いを余所に、試合は立ち上がりガチガチな展開を迎える。

 前半4分、駒沢大学高等学校はMF高橋勇夢がミドルシュートを放つもこれは枠の外。直後の前半5分、FW佐藤瑛磨がゴール前で抜け出しチャンスを迎えるもこれもゴールを捉えられない。

 対する多摩大目黒は前半7分、左サイドで細かく繋ぎMF9番がミドルシュートを放つも惜しくも上。

 両者互角の戦いが続くも少しずつペースを握り始めるのは駒沢大学高等学校。前半15分、FW矢崎一輝がFW佐藤瑛磨、DF本間玲との連携から抜け出し、強烈なシュートを放つ。しかし、これはGKのファインプレーに拒まれる。更に前半20分、FW矢崎一輝のスルーパスに反応したFW佐藤瑛磨がゴール前でチャンスを迎えるも、多摩大目黒DFが体を張ったスライディングでチームを救う。

 そして迎えた前半30分、DFとGKの狭いエリアに対する見事なスルーパスに反応したFW矢崎一輝が落ち着いてGKの位置を見てシュート流しこみ駒沢大学高等学校が先制。

 一方、得点が欲しい多摩大学目黒はDF陣が球際で奮闘するも中々前線でボールがキープできない。低い位置から繋ぐことを試みるも駒沢大学高等学校のハイプレスが襲い掛かる。

 そして、前半39分駒沢大学高等学校、DFを引き付けてのFW佐藤瑛磨のスルーパスにFW矢崎一輝が冷静にゴールを決め追加点を挙げる。なんとしても前半の内に1点を返したい多摩大目黒だったが、前半40分そして前半ATにチャンスを作るもゴールネットを揺らすことが出来ず、2点のビハインドで前半終了。

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