「前橋育英がPK戦で流通経済大柏を制し、決勝へ 90分、鈴木徳真が同点弾!」

 第93回全国高校サッカー選手権は10日、準決勝が行われた。埼玉スタジアム2002で行われた第1試合は、4年ぶりに千葉の王座奪還を成し遂げ全国の舞台に帰ってきた流通経済大柏と、今夏総体4強の前橋育英。前評判通りの勝ち上がりを披露してきた両校の対戦。

 共に初優勝を狙う両チームの一戦。手に汗握る一戦となったこの準決勝は、90分にドラマが待っていた。

 両チーム譲らずスコアレスで前半を折り返し、後半も膠着状態が続く。

 そんな膠着状態を打破すべく、64分に流通経済大柏は“スーパーサブ”FW福井崇志を投入。

 すると、72分についに試合が動く。後半開始からINした、流通経済大柏・MF相澤祥太が縦パスを送ると、抜け出したDF小川諒也が相手DFを背負いながらも鮮やかな左足ループシュートをゴールに突き刺し先制。

 一方、リードを奪われた前橋育英は一点を狙いに行くも、堅い流通経済大柏の守備陣を崩すことができない。

 このまま、流通経済大柏の勝利で試合終了と思われた90分。前橋育英にドラマが待っていた。

 90分、左サイドからのクロスは相手DFにクリアされるも、こぼれ球を拾ったU-19日本代表MFの鈴木徳真がこれを決め土壇場で同点に追いつく。

 AT3分を残し、同点となった一戦は、PK戦へ突入。

 前橋育英は、試合終了間際で同点に追いついた勢いそのままに5対4でPK戦を制し初のファイナル進出を果たした。

 12日の決勝カードの相手は前回大会準優勝の星稜前橋育英が初優勝を懸け大一番に挑む。