試合風景

昌平が全国総体初出場初勝利

初出場の昌平、自慢の攻撃陣が躍動

 初出場となった昌平は1回戦から自慢の攻撃陣が躍動した。

 序盤は中津東のマンツーマンディフェンスを前に沈黙。最前線の本間や2列目の松本にもピタリと相手DFが張り付くと、ポゼッションスタイルを嗜好する昌平の生命線である「ボランチを消されてしまった」(藤島崇之監督)。しかし、ここで昌平は適応能力の高さを見せ、主導権を掴め切れなかった中盤ではなく、最終ラインから攻撃の舵を切ることを決断。CBのDF石井優輝が対角線上に精度の高いフィードを入れ、相手の背後を取れるようになると試合のリズムを徐々に掴み始める。

 前半のうちにネットを揺らせれば試合の展開が楽になる中で、前半終了間際の32分と34分にFW本間椋が立て続けにゴールをゲット。いずれの得点もサイドを攻略したところから生まれており、見事に狙いが的中する形でハーフタイムを迎えた。

 これで優位に立った昌平は後半に入ると、さらに攻撃のテンポがアップ。背後を警戒した相手の裏を欠き、中盤でもボールを回せるようなった。すると、57分にMF針谷岳晃がネットを揺らすと、直後の61分にはCKを直接ねじ込んでさらにリードを広げる。69分にもMF松本泰志がネットを揺らした昌平は試合巧者ぶりをまざまざと見せつけ、念願の全国大会初勝利を挙げた。

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