昌平イレブン(写真=古部亮)

 後半開始から昌平は小田に代えてFW鄭志鍚(2年)を投入。12分の鄭のシュートは枠外で、16分に右CKから主将のCB佐怒賀大門(3年)が打った強烈な一打も相手DFに弾き返され、加点の機会を逸した。

 前半35分に送り込まれていたMF三浦悠代(2年)が30分、左から惜しいシュートを放った。このイメージが残っていたのか、三浦は2分後に左サイドから中央に進入すると、絶妙の間合いで狙い澄ましたシュートをゴール右隅に蹴り込み、駄目押しともいえる2点目を挙げた。

 「土谷さんがマンマークされているので、中に入ってボールを受けながらコンビネーションで崩すように指示されました。あのコースを狙ったので決まってうれしかった」

 三浦は武南との準決勝に続き、今大会2試合目の出場。トーナメントの公式戦では初ゴールとあり、じっくりと喜びをかみ締めていた。浦和南の背番号10、MF伊田朋樹(3年)は2得点した聖望学園との準決勝後、「決勝の前半は無失点か1失点で耐えることが大事」と話していた。失点1は想定内だ。

 まず1点を追い掛ける後半9分、パワフルに突破するMF日高大佑(2年)を入れ、2点目を失った直後にはMF竹内翔馬(3年)とFW掛谷羽空(2年)を投入して戦況打開を図った。竹内はロングスローからチャンスをつくり、日高は39分に左CKのこぼれ球を左足でたたいたが、枠を捕らえられなかった。

 3分のアディショナルタイムが終了。昌平が3試合目にして初の無失点勝利と連覇を飾り、浦和南の5年ぶりの優勝はならなかった。

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