先制点をアシストした日大三のFW鈴木一心は守備でも奮闘(写真=志水麗鑑)

 前半の終了間際に押され気味だった日大三が、後半に入ると再び息を吹き返す。自陣の危険なエリアではセーフティにプレーしつつも、相手の出方を見てショートパスで攻撃を組み立てる時間も作った。

 しかし、1点ビハインドの多摩大目黒が反撃。長短のパスを織り交ぜたビルドアップで相手を翻弄し、55分頃からは敵陣に押し込む。ゲームを支配してからの選手間のコンビネーションは見応えがあった。

 対する日大三は劣勢に立たされてもディフェンス陣が耐える。プレス強度を緩めず、カバーリングも徹底。守備ブロックのバランスも良く、猛攻を受けても相手にゴールを許さない。

 すると75分、耐えに耐えた日大三がカウンターからCKを獲得。このセットプレーからDF5保坂翔馬(3年)がネットを揺らし、リードを2点に広げた。

 終盤も最後まで粘った日大三が多摩大目黒に2-0で完封勝利。創部初の準決勝進出を決め、池村雅行監督は「指導者としては20年以上経つなかで4度目のチャレンジだった。初めて西が丘行きを決められた」と喜び、「ウチらしく、最後までボールを追っかけて、堅守速攻で一瞬の隙を突きたい」と堀越との次戦に向けて意気込んだ。

(文・写真=志水麗鑑)

▽第102回全国高校サッカー選手権東京予選
第102回全国高校サッカー選手権東京予選