プリンスリーグ関西 プレーオフ1回戦 東山 vs 近江

　11月20日、プリンスリーグ関西 プレーオフ（参入戦）1回戦がJグリーン堺で行われ、近江(滋賀2)が今年のインターハイで全国8強、選手権でも全国大会に出場する東山(京都1)にPK戦で勝利し初戦を突破した。近江は決定戦に進出しプリンスリーグ1部昇格を賭けて近大附(大阪2)と対戦する。

　東山のスターティングメンバーは
GK佐藤瑞起
DF夘田大揮、井上蒼太、新谷陸斗、石原麟太朗
MF阪田澪哉、森澤快斗、真田蓮司、仲里勇真、上田幸輝
FW藤枝康佑

　対する近江は
GK山田和季
DF堀川尚紀、大隅颯、長滝谷洸斗
MF金山耀太、岡田涼吾、上甲海琴、岡根莉空、西村想大
FW竹田泰知、高木遥斗
のメンバーで試合に挑んだ。

　京都第1代表の東山はインターハイで全国ベスト8、選手権でも京都大会で優勝し、2年生主体のチームながらインターハイで優勝した青森山田相手にも堂々と戦えていた程の全国屈指のポテンシャルを持つ。来季の強化の為にも是が非でもプリンスリーグに参入したい東山はU-17日本高校サッカー選抜に選ばれた新谷、阪田、真田の2年生トリオも揃って先発した。

　対する滋賀第2代表の近江はインターハイ、選手権共に滋賀県大会で敗退。悔しい思いをこのプレーオフにぶつけて2019シーズンぶりのプリンス復帰を目指す。

　試合は序盤から東山がボールを握る。10番MF真田蓮司が常にボールサイドに顔を出し攻撃を組み立てる。東山は守備への切り替えも早く、ペースを相手に譲らず、丁寧にボールを動かし試合を進める。しかし11番MF阪田澪哉を中心にシュートを放つもゴールを決めることが出来ずにスコアレスのまま後半へ。

　後半に入ると、相手の強度にも慣れ始めた近江が積極的に仕掛ける。9番FW竹田泰知が前線で起点を作ると、その竹田や10番MF上甲海琴や11番FW高木遥斗がドリブルで局面を打開しチャンスを作る。しかし近江もゴールを決められずにいると終盤は東山が押し返す。7番FW藤枝康佑が惜しいミドルシュートを放てば、左サイドを途中投入の4番MF李隆志が度々縦に仕掛ける。

【フォトギャラリー】プリンスリーグ関西 プレーオフ1回戦 東山 vs 近江

見事なセーブでチームを勝利に導いた近江GK山田和季

　試合終盤、ロングスローも使いながら怒涛の攻撃を仕掛ける東山。左サイド14番FW北村圭司朗のクロスにFW藤枝がドンピシャでヘディングシュートを放つと、ラストプレーとなったCKでもFW藤枝がヘディングシュート。しかし最後までビッグセーブを連発した近江1番GK山田和季やDF大隅颯を中心とした近江ディフェンス陣の牙城を崩すことが出来ずに後半も終了。試合は延長戦なしのPK戦に突入した。

　PK戦用に試合終盤にGKを投入した東山だったが、主役はこの試合大活躍の近江の守護神GK山田だった。先攻の東山は1本目と2本目を連続でシュートを止められてしまう。「自分はサイズもあるのでそれを信じて飛びました」とGK山田が連続セーブをみせた後攻の近江は3本連続成功。最後は東山の4本目が枠の外に外れ試合終了。近江が見事に難敵に勝利し次戦に駒を進めた。

(文・写真＝会田健司)