FW大里皇馬がV弾!前回王者・サガン鳥栖U-18がFC東京U-18を撃破

連覇に向けて好スタートを切ったサガン鳥栖U-18

 7月25日、第45回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が群馬県内で開幕し、グループAの前回王者・サガン鳥栖U-18は昨年度の決勝で対戦したFC東京U-18と対戦。FW大里皇馬(2年)が前半に挙げたゴールを守り切り、初戦を白星で飾った。

 前回大会の決勝と同じカードとなったグループステージの初戦。鳥栖U-18は24日にトップチームの試合で出番を掴んだMF福井太智(2年)を欠いたものの、今季J1で20試合に出場しているDF中野伸哉(3年)やU-17日本代表のMF坂井駿也(2年)、MF楢原慶輝(2年)などが先発に名を連ねた。

 序盤から堅実な試合運びでリズムを掴む。4-4-2でスタートした鳥栖U-18はボランチのMF林奏太朗(1年)と坂井が的確なポジショニングでパスコースを消し、両サイドハーフと2トップはパスの供給役となるMF梶浦勇輝(3年)らを上手く牽制。右SBに入った中野も巧みな駆け引きでパスを出させない。その結果、F C東京はブロックの外で繋ぐほかなく、最終的には焦れて前に蹴るしかなくなった。

 そこを鳥栖は見逃さず、競り合った後のセカンドボールを素早く回収。そこからショートカウンターを仕掛け、チャンスを作っていく。すると、19分だ。左サイドでスローインを獲得し、左SB安藤寿岐(3年)が右足でクロスを入れる。これに大里が頭で合わせ、鳥栖U-18が先制点を奪った。

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 以降もゲームをコントロールし、相手に付け入る隙を与えない。相手を引き込んでボールを奪い、素早くサイドから仕掛けていく。28分には坂井がミドルシュートを放つなど、前半は鳥栖の思惑通りの展開となった。

 迎えた後半は暑さの影響で足が徐々に止まり、相手にボールを運ばれるシーンが散見。後半7分には楢原が接触プレーで負傷交代を余儀なくされ、難しい局面が続いた。

 それでも安藤や中野を軸に身体を張った守りを見せ、良い形で相手にシュートを打たせない。GK大石崇太(3年)も好セーブを見せ、45分には至近距離で放たれたFW野澤零温(3年)のシュートもブロック。中盤以降は選手交代を行いながら上手くゲームを進め、相手に反撃を許さなかった。

 「今日は普段あまりない8時45分キックオフで、相手もFC東京。昨年も決勝で対戦していますし、毎年のように結果を残す強豪で難しさはあった。ただ、そういうチームと試合をすると、気持ちは引き締まる。(簡単ではない試合の中で)選手たちが力を出し切ってくれました」とは田中智宗監督の言葉。最後までリードを守り切った鳥栖U-18が1-0で勝利を収め、連覇に向けて好スタートを切った。