大森学園が逆転で初の選手権ベスト4に! 前回の8強見て入ってきた代が新しい歴史を作る

大森学園 vs 早稲田実業

 10月24日、第100回全国高校サッカー選手権東京予選のBブロック3回戦が行われ、大森学園早稲田実業が対戦。2-1で逆転勝ちを収めた大森学園が選手権予選では初となるベスト4進出を果たした。

 大森学園は2017年大会で8強入り。今年の3年はその先輩たちを見て入ってきた代だった。赴任20年目で初の4強入りを決めた小川伸太郎監督は「本当に率直にすごく嬉しい。そして選手たちに感謝しています」と目を細めた。

 立ち上がりから一進一退の展開となる中、大森学園はボールを持った際にはMF河合建汰(3年)やFW齊藤武(3年)の縦関係に加え、ボランチのMF柴崎大翔(3年)の配球から右サイドのMF緒方波基(3年)が切れ味抜群のドリブルでアクセントを加えていた。

 一方の早稲田実業も10番FW戸坂修人(3年)を中心に攻撃を展開。すると前半38分、MF西山礼央(1年)のパスから戸坂がエリア左で深く切り返してグラウンダーのクロスを送ると、最後はFW久米遥太(1年)が決めて先制した。

 しかし、大森学園も前半アディショナルタイム、FKを獲得すると柴崎のディフェンスとキーパーの間に落ちる絶妙キックを河合が押し込んで同点に追いつく。

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 後半も「我慢比べ」(監督)といった展開の中で勝負を決める次の1点を決めたのは大森学園だった。35分、DF高梨天馬(2年)が浮き球を入れると、クリアが中途半端になったところをこの時間はボランチに入り「いつもボランチにはこぼれ球を拾ってもらっているのでそこだけは意識した」という河合がカット。そして右足を振り抜き、これが決勝点となった。

 新しい歴史を作ったイレブン。試合直後こそ喜びを爆発させていたが、ピッチから出るとすぐに気持ちを入れ替えていた。河合は「1週間後にはリーグの昇格がかかる試合も控えている。本当に良い準備、良い練習をして、また試合に臨みたい」とした。

(文・写真=石黒登)

▽第100回全国高校サッカー選手権東京予選
第100回全国高校サッカー選手権東京予選