大津がまたも九州勢対決に勝利!佐賀東を下し初の4強入りに王手!

歓喜の大津イレブン(写真=矢島公彦)

 勝負弱いとは言わせない――。要所を締めて得点を重ねた大津が初の4強入りまであと1勝とした。

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 1月2日、第100回全国高校サッカー選手権の3回戦が行われ、大津(熊本)は佐賀東(佐賀)と対戦。相手の堅守に手を焼いたが、チャンスを決め切って勝利を手にした。

 大津は立ち上がりからテンポの良いパスワークで攻め込んでいく。MF森田大智(3年)、薬師田澪(3年)のダブルボランチが左右にボールを散らし、サイドに陣取るMF田原瑠衣(2年)、FW一村聖連(3年)らが個人技とコンビネーションを織り交ぜて局面を打開。そこからFW小林俊瑛(2年)の高さやFW川口敦史(3年)の機動力を活かし、何度も相手ゴールへ迫った。しかし、決定機がなかなか生まれず、時間だけが経過。山城朋大監督が「佐賀東さんがラインを下げてきたので、テンポを上げられなかった」と振り返った通り、相手の緻密な守備を前にあと一歩のところで阻まれてしまう。

 嫌な雰囲気が漂うなか、スコアが動いたの28分。左サイドから田原がアーリークロスを入れると、相手DFに当たったボールを小林が収める。そこからターンし、右足を振り抜いてネットを揺らした。

3回戦敗退となった佐賀東(写真=矢島公彦)

 リードを奪った後もテンポの良いボール回しから攻撃を展開。中央とサイドをうまく使い分け、敵陣に入っていく。1-0で迎えた後半も主導権を握るが、時間の経過とともに佐賀東の守備を掻い潜れなくなる。高い位置からプレスを掛けられると、両SBが高い位置を取れなくなる。セカンドボールの回収も難しくなり、ボランチからサイドハーフにポジションを移した佐賀東のMF吉田陣平(3年、新潟内定)に突破を許す場面が散見。それでも最終ラインが踏ん張り、決定機を作らせない。67分に途中出場のFW髙畑涼(3年)が追加点を挙げたものの、71分にゴール前の混戦からMF森田悠斗(3年)にゴールを許してしまう。

 一進一退の攻防が続くなか、最後まで集中力を切らさずに奮戦。粘り強く戦うと、終了間際に右SB和田理央(3年)のクロスに途中出場のM F碇明日麻(1年)がダメ押し弾。終わってみれば、3-1の快勝で大津がベスト8に進出を果たし、初の4強入りに王手を掛けた。

(文=松尾祐希、写真=矢島公彦)

▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権