長崎総科大附が圧倒的な力強さで3回戦進出!

対馬vs長崎総科大附(写真=藤原裕久)

 1月に行われた新人戦県大会でまさかの早期敗退を喫し、無冠でのスタートとなった長崎総科大附属高校。県王座の奪還を目指す「令和3年度(第73回)長崎県高等学校総合体育大会サッカー競技」初戦となる2回戦に登場。国見高校時代の教え子である堀川純一監督の率いる対馬高校と対戦し、前半だけで6点を奪う猛攻を見せ、トータル8対0の大勝。圧倒的な力強さで3回戦進出を決めた。

 強い。それ以外の言葉が見つからなかった。対馬高校は離島という地理的条件もあって、県内では決して強豪高というわけではないが、それでも開始直後から長崎総科大附の強さは際立っていた。立ち上がりから個の力を生かして対馬を押し込むと、縦への鋭い攻撃から8分に西岡紫音が先制ゴール。そのわずか1分後には、カウンターから石山風吹が対馬のGK栗田武の位置を冷静に見極めて、頭上を越す山なりのシュートで追加点。さらに1分後には再び速攻で西岡が得点を奪い、瞬く間に3対0と大きくリード。

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 1失点目から立て直す間もなく立て続けて失点した対馬は、井颯之介をターゲットにカウンターを狙うも、深町綾我・児玉勇翔ら長崎総科大附DF陣の球際の厳しさと強さの前に沈黙。逆に21分にはペナルティエリア内でのファウルでPKを献上し、これを石山が決めてスコアを4対0とするとともに石山自身もハットトリックを達成する。その後も攻撃の手を緩めない長崎総科大附は、22分と32分に芦高佑がゴールを奪い前半終了時点で6対0とし、相手をシュート0に押さえる完璧な内容で前半を折り返す。

 後半も圧倒的にボールを保持する長崎総科大附は、大量リードの余裕のためかフィニッシュの精度を欠きながらも、42分に城間琳のゴール前へのパスから西岡が2点目となるゴール。51分には芦高がチーム2人目のハットトリックとなるゴールを決めて8対0。

 「生徒たちの3年間の積み上げを出させてあげたかった(堀川純一監督)」という対馬高校は、終盤のオープンな展開となった中で、橘泰我、山崎滉平を中心に攻めるシーンを増やしていくが、平間慈人が相手の背後に抜け出してのビッグチャンスを長崎総科大附のGK亀井一起に阻まれゴールならず、そのままタイムアップの笛。前後半39本のシュートを放ち、石吹・芦高の2人がハットトリックを達成し、西岡も2ゴールを記録した長崎総科大附が盤石の強さを示して、王座奪還へまた一歩近づくことに成功した。

(文・写真=藤原裕久)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選