雨中の好ゲームは東海大相模が2-1で横浜創英を下して2大会連続で全国へ

東海大相模イレブン(写真=滝沢ヤス英)

 6月19日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選2次予選トーナメント準決勝が行われた。

 ここを勝てば全国大会への切符を手にする両校。どちらも人もボールも動くパスサッカーで勝ち上がってきた。ここ近年、めきめきと実力をつけてきた東海大相模と、2016年以来の全国大会出場を目指す横浜創英の一戦。どちらもコンビネーションサッカーを得意とし、白熱する好ゲームが期待された。

 東海大相模はGK1境野秀音(3年)、DF2内藤天志(3年)、DF3石川竜(3年)、DF5中田大智(3年)、DF23根岸優汰(1年)、MF6橋本一汰(3年)、MF7大久保元素(2年)、MF15五十嵐勇弥(3年)、MF24山田琉矢(3年)、FW品田希望(3年)、FW16高橋莞大(3年)の11人がスターティングメンバ。横浜創英はGK1川上昴大(3年)、DF5近藤葵(2年)、DF3岩崎蔵人(2年)、DF6細野竣文(3年)、DF4中園颯太(2年)、MF10清水悠太郎(2年)、MF7鈴木蒼央(3年)、MF2菅原遼介(3年)、MF8木村海翔(2年)、FW11木村将己(2年)、FW20細木創太(2年)が先発した。

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 東海大相模のキックオフで試合開始。東海大相模は、ポジションにとらわれない前線の流動的な動き、後方からのビルドアップ、サイドバックの攻撃参加など、序盤から積極的に相手陣内へと侵入する。一方、横浜創英は雨の降るスリッピーなピッチを考慮し、シンプルにパスをつなぎ、前線を走らせるという戦術を取る。

 前半7分、東海大相模は左サイドからのクロスが逆サイドへと流れ、高い位置にポジションを取っていた右サイドバックの内藤がダイレクトシュートを放つもこれは、惜しくも枠の横へと外れる。さらに東海大相模は右サイドで縦パスを送ると、一瞬、FWが抜けたかと思われたがオフサイドの判定が下される。

 東海大相模が攻勢を強める中、前半22分に試合が動く。後ろからのファールで東海大相模がFKを獲得するとキッカーの品田が蹴ったボールは、ゴール前の競り合い中で石川が頭で触って軌道を変え、ゴールネットを揺らし先制点を奪う。

 同点に追いつきたい横浜創英は、スローインから細木、木村将己、中園とつないでクロスを上げる場面を作るものの、ここは東海大相模がクリア。横浜創英が徐々にペースを握りはじめたものの、前半は東海大相模が1点リードして、後半へと折り返す。

 前半の終盤から流れを掴んだ横浜創英は、後半の立ち上がりからも主導権を握ると、後半6分、ワンツーから鈴木がゴール前へ侵入し、シュート寸前まで持ち込むがクリアされる

 流れを変えたい東海大相模は後半10分、突破力のあるFW11森田とFW17吉良を同時投入。すると横浜創英もMF14村上をピッチに送り出す。選手交代が行われると試合も動き始める。後半15分、右サイドでボールを受けた東海大相模の森田がカットインして中央へ。マークについた横浜創英DFがついていくものの、森田は切り味のあるフェイントでかわしてシュートを放つが惜しくもゴールを外れる。さらに2分後にも同じような形でチャンスを作り、CKを獲得すると、中田が蹴ったボールに対し、石川が頭に合わせるが、わずかにゴール横へと外れてしまいゴールには至らない。

 なかなか追加点を奪えずにいた東海大相模だったが、後半33分、横浜創英のボールを奪うと、前がかりになっていた横浜創英DFの背後へパスを供給。タイミング良く抜け出した森田が、冷静にゴールへと流し込んでリードを広げる。なんとか反撃したい横浜創英は、後半アディショナルタイムに入りCKを獲得すると、中園が蹴ったボールを岩崎が頭で決めて1点を返す。

 追撃のムードが高まった横浜創英だが、ここで試合終了のホイッスルが吹かれる。手に汗握る好ゲームは東海大相模が2-1で勝利し、決勝戦へコマを進めると同時に、全国大会への切符を手にした。

(文・写真=滝沢ヤス英)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選