U-16日本代表候補は勝ち切れず、藤枝明誠との初戦はドロー

U-16日本代表候補 紅白戦(写真=松尾祐希)

 5月12日、U-16日本代表候補が藤枝明誠とトレーニングマッチを行ない、2-2で引き分けた。

 05年生まれが主体となるU-16日本代表のターゲットは2028年のロサンゼルス五輪。2021年初の活動は5月10日から静岡県内で行われ、12日は藤枝明誠とJFAアカデミーと練習試合(45分×2本)を実施した。

 1試合目となった藤枝明誠戦は序盤から相手にボールを握られる展開。高校3年生が主体の藤枝明誠のAチームに対し、自陣で守る時間が増える。相手の素早い寄せにも苦戦し、思うように中盤でパスを繋げなかった。それでも粘り強く戦い、サイドから攻撃を仕掛ける。8分には右SB小野俊輔(大分U-18)のラストパスから左MF宮原勇太(興国)が右足でシュートを放ち、11分にもFW小田晄平(昌平)の右クロスからFW後藤啓介(磐田U-18)が決定機を迎えた。

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 以降も相手の素早いパス回しに我慢強く対応しながら、ショートカウンターでチャンスを伺っていく。前半は0−0で折り返して迎えた後半、U-16代表は54分にチャンスを掴む。左SB早川隼平(浦和ユース)の折り返しに宮原が反応。一度は相手のブロックに阻まれたが、こぼれ球を押し込んでリードを奪った。

 我慢を続けていた守備陣が耐え切れず、71分にMF岩井亮舜に同点ゴールを許してしまう。しかし、U-16代表は年上の相手に対して怯まず挑み、積極的に攻撃を仕掛けていく。すると、72分だ。198cmの大型ボランチ木吹翔太(JFAアカデミー福島U-15)が左サイドに展開。FW鈴木陽人(名古屋U-18)がボールを運んで中に折り返すと、最後はFW磯崎麻玖(大宮U15)が合わせて勝ち越しに成功した。

 あとは逃げ切るだけ。残りの時間も集中力を切らさずに戦い、身体を張った守りで相手に得点を許さない。しかし、ラストプレーだった。ペナルティエリア内でPKを与えると、増田大翔に決められて土壇場で同点に追い付かれてしまう。直後に終了のホイッスルが鳴り、U-16代表は勝ち切れず、初戦はドローで終える結果となった。

(文・写真=松尾祐希)