首位の履正社まで勝ち点2差の射程圏内!阪南大高が4-1で大阪産大附を下し4連勝

先制ゴールを決めた阪南大高のFW鈴木章斗は9ゴールで得点ランキング単独トップに浮上

 高円宮杯 JFA U−18サッカープリンスリーグ2021関西の順延試合、第10節2試合がが9月15日にJ-GREEN堺で行われ、2位阪南大高(大阪)と5位大阪産大附の一戦は阪南大高が4-1で大阪産大附に勝利。これで4連勝となった阪南大高は勝ち点を25に積み上げ首位との勝ち点差を2に縮めた。

 試合は序盤、阪南大高の濱田豪監督が「今日はCBの西田がいなかったので、前半ロングボールでそこを狙われてバタバタしました」と言うように大阪産大附が空中戦を仕掛ける。大阪産大附は中盤が6枚の布陣でワントップの16番FW増田哲平が競った後のセカンドボールを狙う。これによってイーブンの展開が続く。しかし湘南ベルマーレ内定の9番FW鈴木章斗がボールを収め始めると次第にペースは阪南大高へ。

 すると19分、右サイドのスローインから「MF松本(楓悟)が投げれるのがわかっていたので(タイミングが)合って」と鈴木がDFを抑えながら絶妙なコントロールで縦に抜け出すと、「後はゴールを意識してやるだけでした」とそのまま右足で逆サイドネットにシュートを流し込み先制。難しい展開の中、エースが一振りで状況を打開してみせた。

 先制点を許した大阪産大附もすぐさまCKの流れから決定機。左サイドからのクロスにファーサイドでフリーになった8番MF藤本大輝がダイビングヘッドで飛び込むもシュートはゴール右に外れてしまう。するとピンチを凌いだ阪南大高は26分、中央左寄りで鈴木からパスを受けた13番FW辻翔真が縦にドリブルでボックス内に侵入すると、間合いを空けて対応したDFの隙を突き右足でシュート。ゴール右上隅、GKがノーチャンスのコースに飛んだシュートはそのままゴールネットを揺らした。

 前半の内に1点を返したい大阪産大附は「あまりにも後ろのリズムが悪かったので」(中西幸司監督)と早くも38分に2枚替えを敢行。すると大阪産大附は45分、17番MF西岡奏音からの縦パスで投入されたばかりの7番MF三政響希がDFラインの裏に抜け出し、GKとの1対1を制しゴール右に流し込む。大阪産大附が前半終了間際に1点を返しハーフタイムを迎えた。

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途中出場で前半終了間際にゴールを決めるMF三政響希

 前半終了間際に失点してしまった阪南大高だったが、悪い流れを後半に持ち込まなかった。GKから始める相手のビルドアップには前線で鈴木が猛烈なプレスをかける。これでパスコースを絞ると、中盤でボールを奪還する展開が続く。すると50分、中央の10番MF櫻井文陽から右で横パスを受けた18番MF松本楓悟が左足でミドルシュート。これがクロスボールを気にしたGKのニア下を抜けてゴール。貴重な追加点を奪った阪南大高は更に59分、左SBからボランチにポジションを移した7番DF保田成琉が中央左のPA外から強烈なミドルシュートを突き刺しダメ押しの4点目。試合はこのまま終了し、阪南大高が4-1で大阪産大附を下した。

 勝利した阪南大高にあって「前線の鈴木君を気にし過ぎて2人3人と人数を掛けてしまい、DFラインが下がってしまって全体的に間延びしてしまった」と大阪産大附の中西監督が敗因に挙げる程、阪南大高のエースFW鈴木章斗の存在感は頭一つ抜けていた。元々飄々とプレーするタイプの鈴木だが、「湘南の練習に行って、あっちのレベルが高いのでその分こっちではプレッシャーも速くないし」と風格さえ漂うプレーぶり。しかし相手ボールになればそのプレーは一変。獲物を狩る様な表情で前線からスライディングを繰り返した。「ボールが来てから考えたらもうパスコースがなくて詰められる。」と湘南での経験で判断スピードへの意識が相当高まっている。「このエースはまだまだ進化していく」と確信出来る試合となった。

 「試合前にもハーフタイムにも『一喜一憂するな』と言いました。(点を)とられてもそんなんで動揺するようなチームではあかんし」(濱田監督)この試合、阪南大高は負けている状況でもないのに得点後に歓喜の輪が出来ることはなかった。「やっと自分たちの力が出せるようになったら神村との前半が終わっていた。」と"消化不良"のインターハイを経て全国の舞台でポテンシャルを出し切れなかった経験が指揮官と選手の目を向けるべき場所を明確にした。「今年は勝たなあかん年ですよね」と濱田監督がいう程今年の選手層は厚い。だからこそ「全国の舞台で結果を出した時に歓喜の輪を作る」そんな意気込みを感じた。

 最近の試合では堅い守備を誇っていた大阪産大附にとっては4失点と悔しい敗戦となってしまった。しかし、「彼は最近伸びて来ていて攻撃のスイッチを入れてくれる動き出しをしてくれている」中西監督も褒めたFW増田哲平がワントップながらも前線でしっかりボールを収められたのは収穫だろう。「このゲームだけじゃなくて、この先のプリンスも選手権も自分たちの良さが出せないといけないので、4失点はしましたけどその中でも失点せずに点を取りに行く」(中西監督)とビルドアップも逃げずに果敢に後ろからパスを繋ぐ姿勢をみせた。選手権までの残りの3節で課題をどこまで詰めれるか。

 キャプテンマークを巻くMF島田賢斗は「自分たちは3年間で一度も阪南大高に勝てていない。チームとして今日は勝ち切りたかったです」と悔しそうに話したが、「自分たちの足りないところを見つけられたのでそこは収穫もありました」と前を向いた。選手権で阪南大高にリベンジすべく、今日の敗戦からまた大阪産大附イレブンが走り出す。

(文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西
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