静岡学園MF高橋隆太(写真＝松尾祐希)

　2年生アタッカーの活躍で開幕3連勝を飾った。

　4月17日、プリンスリーグ東海の３節が開催され、静岡学園は静岡県のエスプラットフジスパークで帝京大可児と対戦。序盤から主導権を握ると、前半のうちに先制点を挙げて試合を優勢に進める。相手のペースとなった後半は同点に追い付かれたが、2点を加えて相手を突き放す。終盤に1点を返されたが、リードを守り切って3-2で勝点3を手にした。

　MF松永颯汰（3年）やU-18日本代表のCB伊東進之輔（3年）が先発に名を連ねると、序盤から強度の高いプレーで相手を圧倒する。ボランチの玄理吾（3年）、菊池柊哉（3年）がゲームを作ると、左サイドのMF古川陽介（3年）、右サイドの高橋隆太（2年）が積極的に仕掛けていく。最前線の持山匡佑（3年）、松永も良いタイミングで顔を出し、攻撃に厚みを加えた。また、この試合で光ったのが攻守の切り替えだ。「帝京大可児は上手い選手が揃っている。なので、前からプレッシャーを掛けて主導権を握り、先制点を奪いたかった」とは川口修監督の言葉。ボールを失うと、FWを含めた全員が素早く帰陣。持山と松永がファーストDFとなり、相手の行手を阻んで自由を与えない。中盤の選手たちも連動したプレスでボールを奪い、静岡学園は攻守で主導権を握った。

　15分には左SB荒井駿希（3年）のパスを受けた、松永が左サイドから仕掛けてクロスを入れる。ファーサイドに入ったボールに対し、高橋が頭で合わせて先制点を奪った。以降も積極的に仕掛け、テンポの良い攻撃を展開する。湘南加入内定の鈴木淳之介（3年）を擁する帝京大可児に付け入る隙を与えず、1-0で前半を折り返した。

　迎えた後半。相手がギアを入れ直してくると、静岡学園はパスを繋げない場面が増える。中盤でボールロストする場面が目立ち、帝京大可児のMF三品直哉（3年）や鈴木に決定機を作られてしまう。56分には松永にクロスを入れられると、GK生嶋健太郎（3年）が反応して弾く。しかし、このボールの先にいた伊東がクリアできず、オウンゴールで同点に追い付かれた。

　しかし、静岡学園は気落ちせず、再び攻撃のギアを入れる。すると、直後の61分に右サイドを突破した高橋のクロスに持山がニアサイドで合わせ、勝ち越しに成功した。その後も相手に攻め込まれたが、慌てずに対応。伊東を軸に粘り強い守備を見せ、攻撃でも慌てずにボールを繋いで前に運んでいく。66分には松永の左CKから三宅が決め、さらに点差を広げた。

　75分に帝京大可児の永井斗悟（2年）に1点を返されたものの、最後までリードを守り切った静岡学園が勝利。開幕3連勝を達成し、首位の座をキープした。

（文・写真＝松尾祐希）