古豪・京都学園が洛星を下しブロック制覇

京都学園(写真=雨堤俊祐)

 高校総体の代替大会となる京都府高等学校サッカー大会が7月25日から8月9日に開催された。最終日となった8月9日、下鳥羽球技場ではGグループの決勝戦が行われ、京都学園洛星が対戦した。

 洛星は午前中に行われた準決勝で京都廣学館を1-0で破る番狂わせを起こしての決勝進出だ。3年生が夏で引退し、1・2年生の新チームで挑む最初の大会。炎天下の環境や格上と戦う力関係を考慮して、守備ブロックを作って、そこからカウンターやセットプレーで少ないチャンスを狙う。一方、順当な勝ち上がりを見せた京都学園は、前半から優勢に試合を進めてチャンスも作りながらネットを揺らせない。スコアレスで試合を折り返すが、後半開始早々に右サイドの攻め上がったDF古谷直生(3年)のクロスをFW山上翔平(3年)が頭で決めて先制する。さらに後半10分にはMF栗山諒也(3年)が中央突破でエリア内まで持ち込んで追加点。後半18分にも左サイドのDF幸田優吾(3年)のクロスを交代出場のFW庄坪尚紀(3年)が決めて、3-0でGブロック優勝を果たした。健闘及ばなかった洛星だが「この大会で得たものは大きい。格上相手でもタイトに試合を運ぶことができました」とDF吉野佑太(2年)が話したように、新チームにとって自信となる決勝進出だった。

 Gグループを制した京都学園は、古くは京都商業高校として選手権や高校総体に京都府代表として出場しており、柱谷幸一や柱谷哲二など日本代表選手を輩出した古豪だ。近年は京都府予選を勝ち抜けずにいるが、2017年には高校総体の京都大会で準優勝、選手権予選でもベスト4へ進出。そのチームを見て入学を決めたのが、現在の3年生たちだ。京都サンガU-15出身でキャプテンを務める古谷は「この学年は団結できるし、今年のチームは全国を狙えると思っています。そこにモチベーションを合わしていけるかどうか。京都で、全国で戦えるチームになるよう、この夏をしっかり過ごしたい」と自信をのぞかせる。1年生からAチームで試合に絡んでおり、経験値も豊富な右サイドバックは「昨日と今日の3試合でアシストもできたけれど、攻撃参加からのクロス精度をもっと上げたい。チャンスを増やして、ゴールに絡みたいです」と個人としての成長も誓っている。

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