昌平 vs 浦和南(写真=埼玉通信・石黒登)

今年前半は長期離脱を経験。スタメン再奪取を狙う昌平MF篠田大輝が途中出場から決勝弾!

 両校の選手権での対戦はこれで3年連続。一昨年は決勝で対戦し浦和南が逆転で勝利、そして昨年は浦和南が先制した中で昌平が後半終盤に試合をひっくり返してリベンジを飾っていた。
 そういった中で今年、先にスコアを動かしたのは浦和南だった。しっかりと守備をしながらも前に出る場面も作ると前半6分、ゴールエリア左を抉ったFW高橋龍生の仕掛けがファールを誘いPKを獲得。これをFW矢島楓がキーパーの逆をついて落ち着いて右隅に決めて先制した。
 その後も浦和南は守備4枚、中盤4枚の2ラインできっちりと中を締めてアタッキングエリアでの自由な攻撃は許さず。FW小見洋太には2年生DF宇山友貴がしっかりとついて対応する。だからこそ残念だったのが前半23分のアクシデント。先制点に繋がる好突破を見せた高橋がその直前のプレーで足首を負傷。プレー続行不可能になり、早々の交代を余儀なくされてしまう。
 一方、昌平は先制されながらもMF須藤直輝を中心に落ち着いてボールをキープしながら連続して押し込むと前半アディショナルタイムに同点弾。スタートの右サイドバックから左サイドバックにポジションを移した田島魁人のクロスに小見が巧みなプルアウェイで相手ディフェンス2枚を外し、最後は飛び出してきたキーパーの頭上を抜くループボレーでネットを揺らした。

 後半も昌平がボールを持って進める中で、浦和南も守備だけでなく縦のスピードを生かし攻撃に出る場面もあった。そういった中で試合を動かしたのは昌平。35分、田島のクロスに再びディフェンスを剥がした小見がエリア内でトラップすると、そのボールを受けた途中出場のMF篠田大輝が振り返りながら左足を振りぬき、勝ち越しゴールに成功。これが決勝点となった。

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