残す舞台は昨年、延長戦で敗れ悔し涙を流した決勝戦のみ。星稜が遊学館を下しV王手

星稜11番MF川本虎太郎(写真=森田将義)

 11月1日、第99回全国高校サッカー選手権大会 石川県大会の準決勝が行われた。第2試合の遊学館星稜の一戦は3-0で星稜が勝利した。8日に行われる決勝では鵬学園と対戦する。

 試合開始直後の星稜はMF辻森佑之介(3年)や原佑輔(3年)が積極的な仕掛けを見せた遊学館に手を焼いたが、「序盤は少し危なかったけど、その後で立て直したら自分たちのサッカーができた」(MF川本虎太郎、3年)。川本が「テクニックを活かしてパスを回すのが得意だけど、それだけだと相手にプレッシャーをかけられた時などに上手く行かない時もある。そこに背後へのボールを織り交ぜるのが攻撃の狙い」と続ける通り、相手のプレスをかわすため前半はロングボールを多用し、相手エリアでプレーする時間を意図的に増やした。そうした狙いが上手く機能したのは前半14分で、FW千葉大護(3年)が自陣からのロングフィードを受け、切り返しからゴールを狙ったが、GK松本直大(3年)の好セーブに阻まれた。

 試合が落ち着いた前半の半ばからは、最終ラインが高い位置でボールを動かしながら、前方に長いパスを展開。相手エリアでのこぼれ球を拾い、遊学館を押し込むと、31分には相手エリアでボールを持ったFW佐々木真之介(3年)が千葉へと縦パス。素早く距離を縮めてスイッチ気味で受け直した佐々木がゴール前を抜け出し、先制点を叩き込んだ。39分にはショートCKを受けた千葉がゴール前にクロスを入れると、MF廣島大雅(3年)が頭で合わせた。ここまでの試合展開について、川本は「前半のうちに2点獲れたのが大きかった」と振り返る。

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▽第99回全国高校サッカー選手権石川予選
第99回全国高校サッカー選手権石川予選