神村学園、近江とのグットゲームの末U-16日本代表FW福田の美技で3回戦へ!

神村学園イレブン(写真提供=オフィシャルサポート)

 1回戦では前橋商(群馬)に鮮やかな逆転勝利を収めた神村学園(鹿児島)と、同じく1回戦では1対1から日大山形(山形)とのPK戦を制し、選手権初出場初勝利をマークした近江(滋賀)との対戦。両校ともポゼッションを主戦術とする注目の一戦は、強風吹き荒れるピッチ上でも両校の戦術眼の高さが際立つ興味深い80分間となった。

 まず目を引いたのは立ち位置での攻防である。1回戦からスタメンを1人変えつつも中盤とサイドバックが流動的に動く伝統の「4-1-4-1」システムで臨んだ神村学園に対し、近江は1回戦同様「3-6-1」システムを敷きつつも、今大会初スタメンとなったFW18幸橋聖悟(2年)を頂点におく前線からの組織的プレッシングを徹底。内側を同数で締め、サイドにボールを逃し、相手のトラップが流れたところを前向きで奪い、判断力優れるボランチの10森雄大(3年・主将)を経由しながら神村学園の立ち位置が広がったスペースを突く策に打って出た。
 かくしてアンカーのナンバー10・主将の永吉飛翔(3年)からのパス出し、インサイドMF14大迫塁(1年)とFW9福田師王(1年)のU-16日本代表コンビホットラインがなかなか機能せず、セットプレーでのバリエーションも水際で封じられるれる神村学園。有村圭一郎監督は31分、1回戦スタメンだったMF8佐藤瑠樹(2年)を右MFに投入し流れを引き寄せにかかる。
 ただ、互角の展開は変わらず、35分には近江・森が、直後のカウンターで神村学園・大迫が決定的シュートを放つも、神村学園1吉山太陽(3年)、近江1山田和季(2年)両守護神の好守に阻まれ、前半はスコアレスで折り返す。

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▽第99回全国高校サッカー選手権
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