後半攻め続けた鹿島学園がMF土井紅貴V弾で三重海星を撃破

決勝ゴールの鹿島学園土井紅貴

 12月31日、第99回全国高校サッカー選手権大会1回戦が浦和駒場スタジアムで行われ、4年ぶり9回目の出場となった鹿島学園(茨城)と、4年ぶり2回目の出場で全国初勝利を目指す海星(三重)が対戦し、後半攻め続けた鹿島学園がMF土井紅貴のゴールで先制し、そのまま1-0で勝利した。初戦を突破した鹿島学園は1月2日、NACK5スタジアムで行われる2回戦で山梨学院(山梨)と対戦する。

 試合開始直後、いきなりチャンスを迎えたのは海星。右サイドのスローインから10番MF朴誠樹が左足でクロスを上げると、ゴール前に飛び込んだ9番FW和田涼雅が右足で合わせるもミートできず、GKに抑えられてしまう。「相手が強いということはわかっていて、高さもあるので、粘り強くやることを徹底しました」(海星・青柳隆監督)という海星は粘り強い守備とパスワークで鹿島学園に対抗。22分には、ショートコーナーから15番FW中村藤也がポスト直撃のシュートを放つなど、高さのある鹿島学園に対し工夫した攻めを見せる。しかしチャンスで決めきる事が出来ずスコアレスで前半を折り返す。

 後半に入ると、鹿島学園は10番MF大澤昌也が正確な技術と巧みなドリブルで中盤から前線で効果的にプレーし始めれば、9番FWエゼ トベチクが圧倒的なフィジカルを武器に前線で起点を作る。海星を一方的に押し込むと迎えた50分、MF大澤が右サイドからクロスを上げ、こぼれ球をPA内中央右寄りで拾った7番MF土井紅貴が「ダイレクトで打とうか迷ったけど、敵が遠かったのが見えたのでトラップした」縦に運び、右足のシュートを逆サイドネットに突き刺し先制。追いつきたい海星もすぐさまチャンスをつくり、右サイドからのクロスにゴール前でFW和田が合わせるも、シュートはゴールの上に外れてしまう。それでも鹿島学園の優勢は変わらず、68分には左サイド深い位置から15番FW押久保弘人が力強いドリブルでPA内に侵入しラストパス。パスを受けたFWエゼ トベチクのシュートが相手DFに当たり、こぼれたところをMF大澤が更に狙うも惜しくもシュートは枠外へ。その直後にも鹿島学園に決定機が訪れ、MF土井のシュートがゴールラインの目の前でFWエゼ トベチクに当たってしまう不運もありゴールならず。怒涛の攻撃をみせみながら追加点を奪えなかった鹿島学園だったが、その後も海星を寄せ付けず1-0で勝利した。

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▽第99回全国高校サッカー選手権
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