U-16日本代表候補 紅白戦(写真=松尾祐希)

 青と赤の対戦となった1本目は開始早々にスコアが動く。赤がゴール前で好機を作ると、高い位置を取っていたボランチの小幡がネットを揺らした。その直後に相手の反撃に遭い、逢坂にシュートを放たれてしまう。このこぼれ球を手塚に押しまれ、同点に追い付かれた。しかし、赤は簡単に引き下がらない。8分に右サイドを攻略すると、石川のクロスに千葉が合わせて即座に勝ち越した。

 以降も高橋のドリブル突破や2トップの前澤と千葉が起点となり、積極的に攻撃を展開していく。27分には左サイドから入ったボールを前澤が受けると、GKを交わして追加点を奪う。終了間際に南野に1点を返されたものの、このまま赤が勝利を手にした。

 青と黄が対戦した2本目は体力面で優位に立った後者が先手を取る。開始早々の1分に左サイドを阿部が打開。この折り返しに内藤が右足でネットを揺らし、幸先よく先制した。以降も大迫を軸とする小気味良いパス回しと、橋本のドリブル突破からチャンスを創出。追加点こそ奪えなかったが、優勢に進めていく。しかし、15分を過ぎると、黄は青に押し返され、思い通りに試合を運べない。終了間際の29分には青の楢原にゴールを許し、土壇場で勝利を逃す結果となった。

 最後のゲームでは赤と黄が対戦。2本目に続き、黄が開始1分で試合を動かす。斎藤晴の右クロスから伊藤が右足でシュート。これが決まり、またしても早い段階でリードを奪った。これで赤は攻めるしかなくなるものの、以降は一進一退の展開となってしまう。だが、諦めずに戦うとラストプレーで最大の好機を掴む。北野が左サイドから中央へ切れ込むと、ゴール前に走り込んだ前澤にラストパス。これを冷静に沈め、土壇場で引き分けに持ち込む。この結果、赤が1勝1分で優勝を飾った。

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