1−0で前半を終えると、後半も序盤から攻勢を仕掛ける。風下の影響で相手にボールを持たれる時間が増えたものの、中盤で球際の強さを発揮。粘り強い守備でパスを奪い、素早く前線にボールを繋いでチャンスを作った。35分には右サイドを小笠原天斗(2年)が打開し、ゴール前にクロスを供給。これに反応したのが堀金峻明(2年)。ペナルティエリア内でフリーになると、強烈なヘッドをネットに突き刺した。

 以降は選手を入れ替えながら、堅守速攻のスタイルで主導権を掌握。ショートパス主体の大分西に付け入る隙を与えず、ゴールを許さない。最後までリードを守り切った九国大付は1位でグループリーグ突破を決めた。

 試合後、江藤監督は選手の奮起に賛辞を送った。初日は1勝1分だったものの、低調な出来の選手たちを叱責。修学旅行直後の公式戦とあって、コンディション面で厳しい側面もあったが、2日目は見違えるようなパフォーマンスを披露した。とりわけ、素晴らしかったのが戦う姿勢。中盤で競り負けるような場面はほとんどなく、悪天候を諸共しないプレーを最後までやり切った。

 身体の強さと空中戦の強さが、九州の強豪相手に通用しているのは確か。力を発揮できれば、九州を制する可能性は十分にある。16日から行われる決勝トーナメントでは準決勝進出を懸け、秀岳館と対戦する。大分西戦で掴んだ自信を手に、九国大付が準々決勝に挑む。 

(文・写真=松尾祐希)

▽令和元年度第41回九州高校U-17サッカー大会
令和元年度第41回九州高校U-17サッカー大会