攻守に大活躍の大塚健一(都立城東)

 いよいよ迎えたA6ブロック決勝。20日、2次予選進出を賭けた一戦が駒沢第2球技場で行われ、都立城東と城北が激突した。

 2回戦で聖徳学園に5対0、3回戦では世田谷学園に6対0とここまで圧勝で勝ち上がりを見せてきた城北。思い返せば1年前、今回と同じブロック決勝まで駒を進めるも、保善に対し0対1で惜敗。あと一歩のところで都大会進出を逃し苦杯を嘗める結果となった。雪辱を期すこの舞台に立つ城北イレブン、仲間の声援にも後押しを受けると開始早々目の覚めるような一撃が生まれる。

 4-4-2の布陣で臨んだ序盤2分、FW工藤倫太朗の強烈なミドルシュートがゴールネットを揺らし先制。観客席からも声が上がった美しいゴールで城北が幸先よく先制に成功した。

 対するは都立城東。初戦で工学院大附を6対0で一蹴、続く3回戦では日大一を2対1で下しブロック決勝まで辿り着いた。落ち着かない立ち上がりでの失点には少なからずダメージを受けたと思われるが、それでも互いに声を掛け合い、まずは同点を目指す。4-4-2の布陣を最前列で引っ張る2トップ西脇蓮、神尾佑馬を中心に徐々にゴールに迫ると8分、左サイドを崩しクロスのこぼれ球を高木駿介が狙うが枠を捕えられず。ゴール前フリーで待ち構えていた最初のビックチャンスをモノにできなかった。

 続く10分にもCKから完全にノーマークとなったCB大塚健一が頭で合わせるもバーの上。連続して迎えた決定機をこれまた決めきれず。それでも前線の選手が積極的に上下運動を繰り返しボールを引き出すことで流れを完全に握った都立城東。一方の城北DFもその動き出しに粘り強く付いていくが危険な場面をいくつも作り出してしまった。

 両者の攻防が激しさを増す中、都立城東がこの日三度目の決定機を迎える。前半終了が迫った33分、ピッチ中央付近からのロングボールに対し、城北DFが処理を誤ったところを突いた高木がゴール前でボールを奪う。あとは流し込むだけのようにも見えた絶好機であったがこれも決めきることができず。“2度あることは3度ある”。再三の同点のチャンスを活かせないまま都立城東は1点ビハインドでハーフタイムを迎えた。

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