西武台が挑む新スタイル「3ー4ー3」 鍵を握る両WB「走れるようになってきた」と岡崎。栗田はキックで2アシストと存在感

 まず先にスコアを動かしたのは埼玉栄だった。前半5分、右サイドからMF川崎涼介がクロスを入れると、中央でMF山田翼がドンピシャのタイミングでヘディングを合わせて先制した。

しかし西武台も直後の前半7分、ロングスローからボックス内でFW大野田駿が繋ぎ、最後はDF小野魁士が決めてすぐさま同点に。さらに14分にはDF栗田海飛のコーナーキックからファーサイドでDF岡崎大志郎がヘディングで決めて失点から9分間で試合をひっくり返した。

追う展開となった埼玉栄はMF桑田祐輔を起点に、MF篠﨑翔やFW岡田滉士が関わって1点を奪いにいくが、西武台が主将のDF大川和貴らが中心となってここを凌ぐと前半32分、最終ラインの小野のフィードに抜け出た大野田がキーパーとの1対1をループで沈めて3ー0とした。

後半は西武台が完全にゲームの流れを掌握。6分には再び栗田の正確なコーナーキックから今度は1年生DF原田蓮斗が頭で突き刺して4点目とした。埼玉栄は30分に山田のアシストから1回戦で2ゴール1アシストと全得点に絡んだDF原田一輝が1点を返したが、反撃も及ばず。両軍合わせて6ゴールが生まれた乱打戦を制し、西武台が昨年に続きベスト4入りを決めた。

西武台は4得点のうち3点がセットプレーから。守屋保監督は「内容としてはまだまだ」としながらも「球際」の部分を評価。「うちらしくないセットプレーとかそういうところでも、みんながファイトをするようになって、逃げないでやれるようになってきている。まだまだ技術的な崩しだとかテンポだとか、もっともっと上げてはいきたいと思っているんですけど、そこのところは今後徐々に上がってくるんじゃないかな。まだまだ課題はありますけど相手の一番嫌なところで身体を張れるようには少しずつなっていると思う」と振り返った。

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