MF杉浦篤生の2発で関西学院が昇格王手!

喜ぶ関西学院イレブン(写真=森田将義)

 高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2019プリンスリーグ関西プレーオフ(参入戦)の1回戦が14日に行われ、関西学院(兵庫1)と五條(奈良2)が対戦。MF杉浦篤生(3年)の2ゴールによって、関西学院が2-1で勝利し、2回戦へと駒を進めた。

 来季のプリンス関西昇格に近づく一戦との意味合いだけでなく、両チームには負けられない理由があった。関西学院の山根誠監督と五條の吉岡一也監督は中京大の同級生。試合前には、双方が「仲が良いけど負けたくない」と口にしていた一戦は早い段階で試合が動く。

 主将のDF網谷周世(3年)が怪我でベンチスタートとなっただけでなく、ウォーミングアップ中にスタメンを予定していたGK衣笠吉彦(3年)のコンディション不良が発覚し、急きょメンバーを変更。スクランブル状態でのスタートなった関学だったが、立ち上がりから吉岡監督が「彼の所に入ればボールキープできるのでタメが作れる」と信頼を寄せるFW望月想空(3年)のポストプレーを起点に右サイドから見せ場を作った。前半11分にはセンターサークル付近でボールを持った杉浦が相手に囲まれながらも前方にパスを入れるとスペースで反応した望月がドリブルで右サイドを前進。ゴール前に入れたボールを後方から走りこんだ杉浦がスライディングで合わせて、関学が幸先よく試合を動かした。

 以降も関学は「2年生からコンビでオーバーラップも徹底して練習している。チームのストロングポイントであるのは間違いない」と望月が評する杉浦とDF志水隆聖(3年)のコンビネーションによって、右サイドからチャンスを演出。3列目からもMF山口隆之介(3年)が前線に顔を出し、五條を押し込んだ。見せ場を作りながら追加点が奪えない時間が続いたが、前半44分には左クロスのこぼれ球を杉浦が左足ボレーで押し込んだ。

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