必殺ロングスローで先制弾アシスト! 抜群の運動量と献身性でチームを動かすWB

 スコアはいきなり動いた。ふじみ野は前半開始1分、敵陣右サイドでスローインを得ると、DF小池柊也のロングスローに中央の混戦を制したFW鈴木優暉がヘディングで決めて先制した。

以降は相手の粘りもあり、こじ開けられない時間が続いたが、攻め続けると前半40分、サイドチェンジから「今大会は点を決められていなかった。その前にも1回外していて絶対に取りたかった」というFW伊藤航がMF横島丈とパス交換。エリア内に抜け出して右足で流し込んだ。

後半もふじみ野は落ちない運動量でゲームを支配。8分にはショートコーナーからMF大村陽人のクロスをニアサイドでDF高橋ゆうがドンピシャのヘッドで合わせて追加点、さらに30分には鈴木の左クロスを途中出場のFW寄内楓雅がこちらも頭で決めて駄目押しの4点目とした。

一方、蓮田松蔭は前半、MF佐野海斗がスピードを生かしてサイドから何度か突破を図ったが、ふじみ野のディフェンスラインも固く、なかなかシュートに持って行くことができなかった。

今年は関東予選でベスト8と好発進を切った一方、0ー5で花咲徳栄高校に敗れ2回戦で姿を消すこととなったインターハイ予選はチームとして「驕り」があったと久野幹也監督はいう。

インハイ後はもう一度「俺たちは強くない」というところに立ち返り0からのスタート。リーグで結果が出ない時期が続くなど難しい期間を過ごしたが、今予選は「粘り強く、しぶとく、泥臭く勝つ」ふじみ野らしさが復活。指揮官も「夏を通じて一皮ーけることができつつあるのかな」と手応えを語った。「らしさ」を取り戻した公立の雄が今冬再びの県8強入りに挑む。

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