阪南大高が決勝に向けて完全に仕上がった 圧巻のゴールラッシュ

 11月10日、第98回全国高校サッカー選手権大阪予選準決勝がヤンマーフィールド長居で行われ、阪南大高金光大阪プリンスリーグ関西勢同士の対戦となった一戦は阪南大高が5得点の圧勝で金光大阪を下した。勝利した阪南大高は11月16日にヤンマースタジアム長居で行われる決勝に進出し、全国大会出場をかけて興國と対戦する。

阪南大高の圧巻のゴールショーだった。FWの中央突破から1点目、サイドから崩し中で合わせて2点目、FWのポストプレーに中盤から飛び出しての3点目、CKで4・5点目。準決勝の舞台でどこからでも点が取れることを示した。選手権予選ではここまで結果に内容が伴ってこなかった印象だったが、ここにきてプリンスリーグ関西で首位を独走している力を存分に発揮した。夏のインターハイでは3回戦で準優勝の富山第一にPK戦で惜敗したものの、関西の強豪が集まるプリンスリーグ関西では12連勝を達成。今年のチームは確実に全国で戦える選手達が揃っている。この試合でも「金光さんは中央が非常に強い。前線に推進力が欲しかったので下のチームから引き上げた」(阪南大高・濱田豪監督)と2年生の28番FW大川立樹を今大会初スタメンに抜擢するなど、準決勝の舞台でも選手起用を試すところに余裕が感じられた。ボールタッチが柔らかく個人技が光る10番MF窪田伊吹にも「まだファールが多い」(阪南大高・濱田豪監督)と注文を付けるところにも油断は許さないという姿勢が感じられる。夏場の試合では途中出場が多かった窪田。体力に難があるとの印象だったが、この日スタメンに入った窪田のボールを取られた後のプレスバックのスピードはディフェンス面や体力面での成長を見て取れた。個人もチームも相当の経験値を積んで今大会本命と呼ばれる阪南大高が決勝に向けて完全に仕上がった。

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▽第98回全国高校サッカー選手権大阪予選
第98回全国高校サッカー選手権大阪予選