全国大会初出場に王手をかけた興國がチーム一丸となって突き進む

FW山崎希一(3年)

 11月10日、第98回全国高校サッカー選手権大阪予選準決勝がヤンマーフィールド長居で行われ、近大附と興國のプリンスリーグ関西勢同士の対戦となった一戦は後半途中出場、7番FW山崎希一の2ゴールの活躍もあり興國が3-1で近大附を下した。勝利した興國は11月16日にヤンマースタジアム長居で行われる決勝に進出し、全国大会出場をかけて阪南大高と対戦する。

ゴールを決めた瞬間7番FW山崎希一(3年)がスタンドの方向に一直線に走る。「今年(3年)はベンチ外の選手がチームの為になることしかしない。こんなに気持ちいい学年は初めて」(興國・内野監督)この言葉を象徴したシーンだった。山崎はスタンドまで走ると仲間たちとハイタッチ。「応援団の中の(試合に出られない)Aチームの子にゴールを決めたら行くって約束していたんで行けてよかったです」(興國・7番FW山崎希一)山崎自身も2年生にスタメンの座を譲る形になっているものの、腐ることなくスーパーサブとしてチームの為に戦っている。「疲れてきた時に、シュートがうまくてアジリティが高い山崎が出てきたら相手も嫌でしょ」と内野監督も信頼を寄せる。個人の能力の高さに加え、この団結感が今年の興國の強みだろう。内野監督は「昨日もベンチ外の子がすし屋でマグロを食べてきたって言うんですよ」対戦相手が附属している近畿大学がマグロで有名なので、それを喰うという願掛けだ。「そこのすし屋が近大のマグロを使っているのかは知らないけど(笑)」と嬉しそうに語った。ベンチ外の選手が腐らず、練習でもチームの為に声を沢山出しているという。「決勝でも試合に出れたらゴールを決めてチームの勝利に貢献したい」と殊勲の山崎は意気込みを語った。全国大会初出場に王手をかけた興國がチーム一丸となって突き進む。

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▽第98回全国高校サッカー選手権大阪予選
第98回全国高校サッカー選手権大阪予選