同点に追いついた羽衣学園がPK戦を制す

羽衣学園vs三国丘

 9月7日、第98回全国高校サッカー選手権大阪予選3回戦が行われ、羽衣学園がPK戦の末に三国丘を下し3回戦を突破した。

 羽衣学園と三国丘は序盤から激しくぶつかり合う。最初にスコアを動かしたのは三国丘。前半14分に50番小林健太郎の鋭いクロスに49番井上峻がしっかりとボールをミートしゴールに押し込み先制に成功。一方、羽衣学園はチャンスを作りながらもゴールを決める事が出来ず1点のビハインドを背負って前半を折り返す。

 羽衣学園は8番立花祐聖が推進力のあるドリブルでボールを運び、技術の高い10番中嶋翼、7番小谷陸也が中盤でリズムを作る。9番藤森正は小柄ながら、相手DFのギャップや裏で受け相手を混乱させる。ボールと人が動くサッカーで相手の守備に穴を開ける。対する三国丘は37番多田康介、49番井上峻、50番小林健太郎など走力がある選手に加え、独特の切り返しを持つドリブラー68番藤原陸を攻撃に絡め、縦に早い上に精度の高いカウンターで応戦する。そんななか、ブレずに自分達のサッカーを続けた羽衣学園は3番上林信一郎がクロスをヘディングで押し込み、ついに三国丘ゴールをこじ開ける。試合はこのまま1-1で終了し、勝負の行方はPK戦 に委ねられた。

 結局、同点に追いつきPK戦に持ち込んだ羽衣学園がこれを8-7で制し4回戦進出を決めた。試合後、羽衣学園の宇野元貴監督は「しんどい試合になるのは分かっていたが、この1試合で全てが決まるという話に選手が応えてくれた。ビハインドで折り返した前半も、チームは勝てると信じて頑張ってくれた。大阪は強豪校が沢山いるので、一戦一戦戦ってチャレンジャー精神で臨みたい」とコメントした。 

(文・写真=石津大輝)