乾貴士に憧れる2年生アタッカーの活躍で、西京が同校史上初のベスト8

 乾貴士に憧れる2年生アタッカーの活躍で、西京が同校史上初のベスト8進出を決めた。

 背番号15を背負う前田唯翔がもっとも輝きを放ったのは、前半17分だ。ペナルティエリア左手前でボールを受け、一気に加速する。ドリブルで勇猛果敢に仕掛けると、米子北が止め切れずにPKを獲得。「蹴りたかった」と、脇目も振らずに自らボールをセットして冷静に決めた。

「一瞬の速さを持っている」と田邊宏司監督が称する前田は、以降もスピードを利した仕掛けで相手DFを翻弄。1点ビハインドの相手が前掛かりになった影響もあり、背後のスペースをうまく使いながら何度もゴール前に迫った。

 後半に入ると、米子北がさらに攻撃への圧を高め、ロングボール主体のアタックを自陣で跳ね返すだけの時間帯が続く。ゲームの流れにより、前田にボールが渡る回数も減ったが、カウンター狙いの中で相手の脅威となった。

 ひやりとする場面もあった状況で西京は最後までリードを死守。後半35+4分にはカウンターから途中出場の横山凌大がダメ押し弾を決め、西京は30日の準々決勝に進出を果たした。

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▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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