先制弾に加え果敢なプレーでファール奪取 村田が右WGのファーストチョイスに名乗り

 久々の支部予選を戦う西武台だが、新興勢力・細田学園を前にさすがの横綱相撲で圧倒した。

立ち上がりから相手コートに押し込むと前半7分、DF森下怜のクロスをFW谷直哉がヘディングで叩く。これはキーパーに弾かれたが、こぼれ球をDF村田康平が頭で詰めて西武台が早々に先制。さらに8分には1年生FW寺川洋斗のアシストから谷が左足を振り抜いて加点した。

一方、細田学園はサイドに起点を作り、セットプレーなどから1年生FW斎藤真がゴール前に入っていくが、西武台の集中した守りになかなかシュートシーンを迎えることができない。

後半も西武台が優勢にゲームを進める。12分には寺川がゴール前で粘りを見せてネットを揺らしたが、これはハンドの判定に。それでも20分に寺川はペナルティーボックス左斜め前でMF岩田璃玖の横パスを受けると、右足で中央に持ち出して最後ゴール右隅に流し込んで3ー0。

後半29分には途中出場の1年生MF大野田駿の仕掛けからのラストパスに谷が抜け出して自身2得点目でダメを押した。4ー0と勝利した西武台が4強でまずは関東予選を確定させた。

快勝での4強だが、もちろんここに甘んじていいチームでないことは選手たちが一番認識している。「ここでは負けられないです」という谷は「自分から切り込み隊長的な感じでゴールに執着心を持ってチームを引っ張っていきたい」と、4年ぶりのタイトル奪取に向けて、さらにゴールへの意識を高めて牽引していく構え。チーム3点目を決めた1年生の寺川は「ここ何年か全国に行けていないので、この代で全国に行きたい」と、その先に待つ大きな舞台を見据えた。

【次のページ】 もともとサイドバックが本職