とにかく暑い灼熱の等々力を、駒澤大学高等学校が逆転で制した。

 関東高等学校サッカー大会Bグループ1回戦。等々力陸上競技場で行われた矢板中央高校(栃木県2位)と駒澤大学高等学校(東京都2位)の一戦は、共に“赤黒”をチームカラーとする高校同士の対決だった。試合前にはどちらも赤黒のホームユニフォーム着用を希望したため、くじ引きで決定。これを制した駒澤大学高等学校が“赤黒姿”でピッチに立つこととなる。「あの時点から、ツキはあったのかな」。駒澤大学・大野祥司監督はそう言って微笑んだ。

 そんな形で始まった試合だが、先手を取ったのは矢板中央だった。8分、スローインからのロングボール1本で、FW関岡亮太が見事なヘディングシュートを叩き込む。「馬鹿げた失点だった」(大野監督)。相手のエースをあっさり離して決められた形で、守備が甘かったと言われても仕方のない失点。ただし、試合はこれで終わらない。その後は矢板中央・高橋健二監督に「悔いが残る」と言わせる展開となった。

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