皆様、ご無沙汰しております。第一弾でも紹介させて頂きましたが現在もタイDiv2リーグ、Assumption United FC でプレーしている小澤淳一です。 前回から少し時間が経ってしまいましたが、今回は第一弾の続きとして『タイへ行ったきっかけ、トライアル時の様子』について書いていきたいと思います。

 さて、第一弾では海外挑戦すると決めたものの、「この先どのように海外に行けばいいのだろうか?」という壁にぶち当たりました。

 とりあえず海外に飛び、なんとか自分でチームを探してみる。知人を介してチームを紹介してもらう。など、手段はさまざまだと思いますが、その頃の私は海外クラブの情報、知識は"無"に等しい状態でした。そんな時、何か有力な情報はないかと友人を訪ねてみたり、ネットで探してみたりしているうちに、あるチームを見つけました。そのチームが今回私に海外へ行くきっかけを与えてくれたHBO東京でした。

 HBO東京は現在東京1部リーグに所属しているチームですが、少し特殊なチームで選手の海外移籍に力を入れているチームです。とはいえ、当時私が初めて練習参加した時は大変なショックを受けました。それは、昨年の所属プレーヤーが海外挑戦中でごっそり抜けていて5〜6人のみの練習という光景でした。こんな形でゲーム形式のトレーニングは疎か、効率のよいトレーニングはできるのか?と考えたりもしました。今となっては30人くらいのプレーヤーが海外移籍に向けてトレーニングしているみたいですが、初練習生で参加した時は本当に驚きました(笑 )。

 ただ私が海外に出て思ったことは、海外では言葉も違うし、人それぞれ考え方もサッカー観も大きく違います。その中で自分自身が上手くやっていくためには、その環境を自分で工夫してよりよくしていかなければなりません。日本にいた頃よりも更にアンテナを張って行動しなければきっと上手くいきません。皆様の中には「HBO東京は東京1部リーグで、カテゴリーも高くないし、それで海外移籍なんて本当にできるのだろうか?」と、このコラムなどを読んで思う方もいるのではないでしょうか。ですがその環境をよりよくするのも自分の考え方次第だと思います。HBO東京にいた時でもそういうことを考えてプレーしてきたことは、海外で生活している今でも活きています。

  さて、話は長くなりましたが、皆様も気にしている『タイに行ったきっかけ、トライアル』についてそろそろ書いていこうと思います!私は日本にいた当時、最初はヨーロッパでプレーすることを考えていました。多くの人がヨーロッパのサッカーに憧れると思いますし、もちろん私もその一人でした。そんな中、HBO東京からタイのクラブへのテストオファーを受けました。当時はすごく悩んだりしましたし、今回タイに行けばヨーロッパのチャンスもほぼなくなるのではないかとも考えました。しかし、サッカー選手として大切なのは国やカテゴリー、レベルではなく、そのチームが私というプレーヤーを評価し、契約してくれることが大切ではないかという気持ちを持ち、私はタイに向かいました。

【次のページ】 豊富な資金力を誇るタイのサッカー界