歓喜の武南イレブン

 武南の攻撃の初手はふたりのボランチを経由してから始まる。

1年生からレギュラーになった主将の小山一絆(3年)は、やや低い位置取りでチェンジサイドのパスとくさびのボールでアタッカーを敵陣に進入させ、みずからも中列後方からロングランして積極的にゴールを狙うのが持ち味だ。

 優勝した5月の関東高校特別大会で最優秀選手に輝いた小川慈生(3年)は、相手の逆を突くプレーで攻撃を組み立てるのが持ち味。小山よりも高い位置でプレーし、得点に直結するキラーパスと軽やかなドリブルが魅力だ。

 しかしこの日の武南は、ボランチからのビルディングアップに精彩を欠いたばかりか、左の八百川尚輝と右の石川敦也(ともに3年)の両SBが攻め上がっても、有効な崩しの形に持ち込めなかった。ともに突破力抜群の右の鞭馬小太朗、左の渡辺悠(ともに3年)にしても細田学園のしつこく、激しく、忠実なマークとチャージに手を焼き、スピーディーなドリブルから鋭いクロスを配給する場面がほとんど見られなかった。

小山は険しい表情で「相手の守りが厳しくて、自分もなかなかドリブルで進出できなかったし、パスで崩すうちらしい攻撃にもなりませんでした」と首をひねった。

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▽第105回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第105回全国高校サッカー選手権埼玉予選