
開成イレブン
チームの心臓であり、キャプテンマークを背負うMF10原萄馬(2年)もまた、その難しさを痛感していた。
「インハイの時は3年生もいて、試合数を重ねながら少しずつチームの状況を良くしていくことができたんですけど、今回は新しく1年生も試合に出ている中でシードでの初戦になった。チームのまとまりが足りなかった。正直、まとめきれなかった自分たちの責任だと思います」
試合は開成が先制に成功する理想的な展開だった。前半、最前線から連動したプレスを仕掛けると、スタメンに名を連ねた1年生のMF9小西孝太郎が輝きを放つ。小西は「自分に相手のCBが引き付けられて、8番の北田(怜央)さんが空いたので、上手くパスを通せました」と、狙い通りに先制点のアシストを記録。試合の入りは決して悪くなかった。
しかし、大東大一の長身FW11内田琉久(3年)を筆頭とした、鋭いロングボール主体の攻撃に次第に押し込まれていく。普段の練習の中ではなかなか経験することのない、高さと推進力のある相手への対応に苦戦し、チャレンジ&カバーの甘さから失点を許してしまった。
「先制できたのは良かったんですが、相手のロングボールに対してCBがつられてしまったりして。先制してから、もっと自分たちでゲームを落ち着かせられたらよかった。同点までは全然悪くなかったですが、その後はボールを持っていても守備のプレスも後手に回ってしまい、全体的に出足が遅くなってしまった」と、原は悔しさをにじませた。
開成高校サッカー部を語る上で欠かせないのが、選手たちの多くが「開成中学校」からの内部進学生であるという点だ。
菅監督は、近年のチームの成長の背景に、中高一貫の指導体制の成熟を挙げる。「今までは、中学を見てくれている方が中学と高校を両方兼任して見ていたんですが、中学での積み重ねを、私が高校でそのまま継続して引き継げる形になった。これが一つ、良い状態を作れている要因です。基本的には開成中の子たちがそのまま上がってきて、開成中の子たちが中心です」
中学3年生の段階で、高校受験のために部活を一時離脱するというブランクがない。これは一貫校ならではの大きな強みだ。約5年間、ある程度同じ仲間で活動を共にできる。
この日、スタメンに名を連ねた1年生3人も、中学から上がってきたメンバーだった。先制アシストの小西は、中学時代はクラブチームに所属しながらも、高校では開成の部活を選択した。
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▽第105回全国高校サッカー選手権東京予選
第105回全国高校サッカー選手権東京予選









