佐藤龍之介

 9日からスタートした沖縄キャンプでは順調に調整を進めているが、昨季とは心持ちが違うと佐藤は話す。

 「去年は良い経験になるという気持ちでいたけど、今年は違う。ポジションを奪っていかないといけないという気持ちがある。去年はメンバーから外れても悔しいという想いはなかったけど、今は悔しいという気持ちがより芽生えているんです」

 だからこそ、振る舞いも今までとは違う。先輩であっても遠慮なく意見を交換し、より高いレベルで要求している。そうした振る舞いができるのも、今の自分に自信があるからこそ。そのきっかけになったのが、昨秋のワールドカップ。「ワールドカップでの経験は自分の自信になっている。世界で通用したことはプロの世界でも通じるモノ。それを持って、自分のモノにしていきたい」と話したように、世界の強豪国と4試合戦えた経験は自分の財産になっている。

 特にグループステージ第2戦のアルゼンチン戦(1-3)の経験は今でも脳裏に焼き付いているという。

 「あの強度はまたプロの世界とは違うけど、今までに味わったことがないモノがあった。今も忘れていないし、あれが世界のスタンダードだし、トップレベル。あれを自分の日常に還元させていきたい」

【次のページ】 プロサッカー選手としての自覚を胸に――。 17歳でプロ1年目を迎えた佐藤龍之介の変化(3)