自慢のドリブルは韓国大学選抜とのトレーニングマッチ(45分×2本)でも通用した。1本目で先発した寺裏は開始早々から積極的に仕掛けて打開を図った。短期間の合宿とあって連係面の拙さは見られたものの、年上の相手に囲まれながらも、その間を切り崩していき、テクニックの高さをうかがわせた。

 合宿を通して一定の手応えを掴めたのは間違いない。ただ一方で年代最高峰の選手が集まる環境に身を置いたことで、さらなる高みがあることにも気付かされた。

 冒頭の言葉には続きがある。「でも、まだまだというほうが大きいです」。

 「個々のレベルが高くて、やっぱり自分の得意なドリブルもまだ甘いなと感じました。守備の部分では、もっとチームの日頃の練習でもスイッチを入れてやっていけるように、自分で考えて取り組んでいかないといけないなというふうに良い刺激をもらえました」

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▽2022年度 U-18日本代表 国際試合
2022年度 U-18日本代表 国際試合