1次トーナメントのブロック決勝ではMF中村浩太の2ゴールなどで都立葛飾野を撃破。2次トーナメントへと駒を進めた(写真=多田哲平)

 豊島監督は、そうした積み上げでチームを強化してきた。2019年のインターハイでの全国出場は、そのひとつの成果である。そして今年、狙うのが、2度目の全国出場だ。

 「今年はハマったら過去最高にいけると思っています。ポテンシャルも含めて。だからこそ、どれだけ彼らを僕がマッチさせられるか」

 豊島監督は、自信とともに強い覚悟を口にする。

 2次トーナメント初戦の相手は東海大高輪台。T1リーグ(東京1部)に所属する大成からすれば、T2リーグ(東京2部)に所属する東海大高輪台は格下と言えるが、決して気は抜けない難敵だ。また2回戦では日大豊山(T3)と大森学園(T4)のどちらかと当たる。そして、それに勝利した先に準々決勝で成立学園との対戦を控える。順当にいけば、この成立学園戦がひとつの山場となる。

 成立学園は同じT1に所属し、また4月の令和4年関東高校サッカー大会東京予選の準々決勝で0-1で敗れた宿敵でもある。それでも豊島監督は「成立さんもおそらくうちのことは嫌だと思っていると思う」と強気に語る。4月の時点ではレギュラー数名がケガで離脱していたのだが、その選手たちが徐々に復帰してきたのは、指揮官にとっても心強い。

 「まずは成立さんと当たるまであと2つ落とさずしっかりやれば。関東大会の成立戦の時はレギュラーが5枚いなかったですけど、もうすぐベストメンバーが揃う。どのチームも必死にやってくると思いますけど、今年のインターハイのテーマは泥臭くというのを選手に与えているので、泥臭くやります」

 全国への切符を掴めるか、また東京のテッペンを獲れるか。指揮官は、2次トーナメントへ向けて並々ならぬ覚悟を見せている。

(文・写真=多田哲平)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選