高川学園・江本孝監督

　1月4日、第100回全国高校サッカー選手権の準々決勝第2試合、桐光学園(神奈川)対高川学園(山口)の一戦が等々力陸上競技場で行われた。試合は0-0で前半を折り返すと、後半に高川学園が得意のセットプレーから1点を先制。その後桐光学園の攻撃をしのぎ切り1-0で勝利し準決勝進出を決めた。

　勝利した高川学園の江本孝監督は試合後「選手たちは（3回戦）から中1日ではあるが4連戦ということで疲労も溜まっている中、最後まで走り抜いてくれたこと、戦術とメンタリティ的なものをしっかりマッチさせて頑張ってくれた」と選手を称賛。

　選手たちの成長や変化について問われると「1年間通してチームの部署活動であったり、高川学園サッカー部の求めるものなどで自覚が出てきたこと、部署活動においての団結力やグループでの和がしっかりと出てきた。そういうものが大会を通じて出てきている。メンバイに選ばれた選手が、ピッチ上で何ができるか、ピッチ外のところで何ができるか、という判断が、選手たち自身からアクションを起こせるようになった」と話した。

　途中出場のMF西澤和哉が3回戦に続き再び決勝ゴールを挙げたことに関しては「ひと言でいうと“持っている奴”。なぜこれだけ西澤のところにボールが行くのか不思議な思いもあるが、一昨年の県大会の決勝でのロスタイムのゴールから、より貪欲になってきた部分が大きく変わってきた」と成長にぶりに目を細めた。

　江本監督自身が高校3年生の時に出場した選手権では、神奈川代表の桐蔭学園に敗れているが、今回同じ神奈川代表との対戦について思うところはあったかと聞かれ「当時は2-3で敗れた。神奈川代表には負けられないという思いがあった。選手たちには“借りを返してくれ”と話した」とコメント。

　また、この大会では選手起用やセットプレーの選択がズバリと当たっていることについては「日頃から子どもたちの寮生活を見させてもらっている中で、選手の性格や特徴をわかっているつもりでいる。そういうことが上手く（反映できて）起用できている部分もある。当然運が良かった面もある」と分析。

　準決勝については「次戦まで3日間あるので、体調面で100％の状態まで戻したい。ベスト4まで2度進出しているが当然その歴史を塗り替えられるように全員で全力でチャレンジしたい」と意気込みを語った。