MVPを受賞した履正社FW廣野大河

 高円宮杯 JFA U−18サッカープリンスリーグ2021関西は12月4日に最終節が行われ全日程が終了。大会MVPは優勝した履正社のFW廣野大河が受賞した。また、ゴールデングラブ賞には同じく履正社のGK平尾駿輝が選ばれた。

 MVPを受賞したFW廣野は「実感はあまりないんですけど嬉しいです!MVPってどういう意味ですか?(笑)」と受賞を喜びながらもMVPの存在を知らなかったと廣野らしくコメント。こちらが大会で一番活躍した選手に贈られる賞だと説明すると「やっぱり上手さとかで勝負したらみんなに勝てないし、この大勢いる選手の中に埋もれてしまうんですけど、気持ちとか走るとか、当たり前だけど当たり前のことを徹底するのが自分の持ち味なので、"気持ちは絶対に負けない!"と思って日頃からやっているので、その成果かなと思います」と、気持ちで勝負してきたと明かした。

 廣野は今シーズン9ゴール。途中までは得点王争いをしていたこともあり「正直得点王も狙っていた」と話すが、「鈴木章斗永長鷹虎も上手いんで(次々に)点を取るじゃないですか?自分は上手さでは勝負できないので、チームの優勝を優先して、チームで優勝するのが僕らの目標だったので」と自身の得点よりもチームの勝利を優先してきたと話した。「僕たちはインターハイも選手権も大阪どまりだったので、後輩たちに、これからの履正社に何か残すために、プレミア参入戦に勝ってプレミア参入を決めたいです」とプレミア昇格プレーオフへ挑む意気込みを語った。

 ゴールデングラブ賞を受賞したカターレ富山内定のGK平尾は「素直にうれしいのと、僕がもらっていいのかな?という気持ちがあります。失点数を減らせたのはほとんどDFのおかげなので、自分でセーブしたのもあまりないので、もうちょっと自分で止めて受賞できるように、もっと(自分のプレーについて)考えて次に活かしたいなと思います」とDF陣に感謝した。ハイボールへの対応については「身長で補えているところがほとんどなので、自分の結果ではないかなと思います」とこちらにも謙虚なコメント。ハーフラインも越すスローイングについては「小学校から投げているので、それは自分の強みなので自信を持って今後も使っていきたいです」とこの部分に関しては自信をみせた。

 逆にキック後に謝っているシーンが多かったことに関しては「下手なので(笑)。謝り癖がついているところがあるので、そこは自分でどんどん自信を付けて謝る事が少なくなっていけばいいなと思います」とプロに進んでからも課題に取り組むつもりだ。「うちはGK藤原光輝だったり良い選手が沢山いるので、試合に出れるかわからないですが、スタメンで出る意気込みはありますし、出れなくても腐らずベンチで自分の出来るサポートをしていきたいです」とプレミア昇格プレーオフへの意気込みも語ってくれた。

 (文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西