米子北MF佐野航大

 惜しくも決勝で青森山田に延長戦で破れた米子北(鳥取)。今大会の米子北は1回戦で帝京(東京1)にアディショナルタイムで追いつき、PK戦の末に勝利すると、その後も劇的な勝ち上がりをみせ決勝に進出。決勝では青森山田を今大会で唯一最後まで苦しめた。その米子北を攻守に渡って牽引した10番MF佐野航大の試合後インタビュー。

ーーお疲れ様でした。改めて決勝を終えての心境は?

 悔しいっていうのもありますけど、日本一のレベルを肌で体感出来て、本当に手の届かない存在だと思っていたんですけど全然そんなことなくて、通用した部分もあったのでそこはこれからトレーニングで突き詰めて、次は選手権でまたリベンジできるようにこれから取り組んでいきたいです。

ーーかなりやれていた内容にこちらからは見えていたんですが、中の選手はそういう手応えがありましたか?

 自分の中では結構押されていたっていうのがあったんですけど、押されていた分カウンターだったりそういうところが結構効いていて、相手は縦に速いのが嫌みたいな感じだったのでそこを突けた。自分たちがしたいサッカーを出来て福田があそこで抜けてくれてPKも獲得できたと思います。

ーー日本一のダブルボランチ相手に相当やれていたと思いますがそこはいかがですか?

 楽しかったです(笑)。普通に楽しかったですし、(彼らは)本当に凄いっていうのもあるんですけど、自分も全然負けていないってなっていうのもあるし、だからこそ負けて悔しいし。本当に紙一重だと思うのであの二人を超えられるぐらい自分も力を付けて勝負強い選手になれたらって思います。

ーー楽しかったっていうのは、駆け引きが楽しかったということですか?

 競り合いとかも楽しかったし、そういう駆け引きも楽しかったし、楽しみだったのでやれたっていうところが、そこは楽しくやれたので良かったです。

試合後MF佐野は悔し泣きしベンチメンバーに「ごめん」を繰り返した。

ーーだから最後までは走れたっていうところもありますか?

 相手も結構足がきつそうだったので、走力では絶対負けないって思っいたのでそこで自分が運んだり、そこで違いを見せられたらなと思っていたんですけど、2本ぐらいあったミドルシュートとかフィニッシュの精度が低かったので、そういうところも本当に反省しないといけないし。あそこを決めていればっていうのもあるので、この経験を生かしててトレーニングしていきたいと思います。

ーー悔しい想いもあると思いますが、冬が残っているというところで意気込みを教えてください。

 冬もあるんですけど、やっぱり先ばっかり見据えてやっていても、本当に今回も一戦一戦戦ってきて、目の前の相手を倒す事しか考えてなくて。そんなに先ばっかり見据えててもっていう感じなんですけど、その先の目標を見据えて来週からあるプリンスとか、プレミア昇格も自分たちの目標なので一日一日、目の前のことをしっかり厳しくやってその結果冬優勝出来たらなっていうのはあります。

ーー個人的に、チーム的に具体的にどういったところをもっと伸ばしたい、改善していきたいと思いますか?

 本当にもっと徹底してやれれば勝てたと思うし、守備も攻撃も徹底出来てなかったっていうのもあったし、最後の隙っていうのもあったと思うし。個人的にはミドルシュートを決めたりとか、もっと違いを見せられるような実力を付けないといけないと思うし、本当に自分がもっとやれればチームとしても攻守ともに良くなると思うので、そこは個人的にもっとレベルアップして成長していかないとなっていうのはあります。

ーーこの大会で成長できたことは?

 サポートの人たちの気持ちとか、米子に残っている人たちの事を考えてプレーするっていうのがやっぱり大きかったし、だから決勝まで来れたと思うし、本当に予選でも最後の最後まで諦めずに戦ったからここまで来れたっていうのがあると思うし、諦めない気持ちっていうのがこの大会を通してチームの強みに出来たっていうのはあると思います。

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)